美しい写真に圧倒される。ヴァチカン全体が壮大華麗な美術品であることがよくわかる。「とんぼの本」のシリーズなので、きれいな写真が「売り」であるが、本書の写真は特にすばらしい。
冒頭の塩野七生の「ヴァチカンで考える」では、大聖堂にある古文書を読み解くために司教の指導を受けていたら、「お疲れ様」と言って僧坊の中でアルコールを出してくれたとか、そんな雑談から始まるが、これがなかなか面白い。
次に見開きの右ページにイタリア全土の小さい地図とローマ周辺の大きい地図が載っており、ローマの中心部(フォロ・ロマーノ)の西にヴァチカンがあるがわかる。地図の方角はもちろん上が北である。左ページにはそのヴァチカン全体の地図。しかしなぜか右が北。だから見にくい。そのような欠点もあるが、そんなことはどうでもよいと思えるほど、ヴァチカンはすばらしい。
解説は、単に建物や美術品の紹介に止まらず、ヴァチカンの歴史なども詳しい。そうか『天使と悪魔』はヴァチカンが舞台なのか。じゃあ、ちょっと読んでみよう。
サン・ピエトロ大聖堂で行われるミサの様子を上から撮った写真をはじめ、建物や絵画・彫刻などの美術品の数々が美しい写真が圧巻である。もっと大きい写真で見たい。いや、やはり現地で見たいと思った。