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エリカ・バドゥといえば、デビュー作「バドゥイズム」の、ビリー・ホリデイを意識した泥臭いほどのオーガニックな作風が特徴だが、今回の作品では打ち込みを多様したり、DJが紡ぐスクラッチのようなテクスチャーを出したりと、これまでとはかなり異なるアプローチをしている。バドゥ自身がそのパイオニアのひとりといわれるネオ・ソウルについても「ネオ・ソウルは死んだ」とジャケットにも書いてある通り、これまでのバドゥとはひと味もふた味も違った作品だ。
それでは、これまでバドゥの作品を愛してきたファンは失望させられるのか、と聞かれたら、その答えはノーだ。いい意味での裏切りはあるが、これまでのリスナーを切り捨てるような裏切りは絶対にない。どんなスタイルであれ、そこから聞こえてくる声、歌唱は唯一無二のエリカ・バドゥのものにほかならないからだ。極上のクラブ・サウンドに乗ったバドゥの歌声は、どこまでもオーガニックで、人間味を感じさせる。パーカッションに乗った(2)のチャントを聞いて、バドゥらしさを感じない人がいるだろうか。
「デジタル・ワールドのアナログ・ガール」は、歩を進めながらもしっかりと健在している。
あと音が異常に良い。今まで聞いたすべてのCDの中でもトップ5に入るぐらい。
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