前作をよりポップにしたこのアルバムは、荒削りで饒舌な過去の作品をイメージしている古くからのコアなファンには違和感があるのかもしれません。最新のサウンドに慣れたブルースを知らない若いリスナーには、それほどインパクトを感じるものではないのかもしれません。
でも、繰り返し聴いて、嫌味のないサウンドを感じて、楽観的な歌詞を楽しんでみて下さい。ブルースはこのアルバムを、本気で全ての人達に聴いてもらうための努力をしていることが解ります。「特に他人に干渉することはないが、だからといって困っている他人を見捨てるほど冷たいわけではない」という本来のアメリカが、いや、自由を重んずる者が持つ最大の美点を、日々を地道に生きることで実践している圧倒的多数の人達。そんな名も無き私達に聴いて欲しいと願っていることが解ります。
アメリカのごく一部の富裕層が先導し、全世界の浮世離れした馬鹿達が追随したことで破綻してしまった現状を、再生させるのは普通の人々の普通の生活。そんな日常を称え、歌い上げているのが、このアルバムに収録されている曲なのだと思います。
古くからのコアなファンは、BOSSのニューアルバムだからといって肩に力を入れず、気楽に聴きましょう! BOSSを知らない若い人達は、このアルバムを聴いて、明るい気持ちになってくれたら素晴らしいことだと思います。