「ワンルームマンション投資」を勧める著書です。過去に同じような内容で二度出されていて、内容を更新しての第3版がこれらしいですよ。
ワンルームマンション投資を勧める本は「何故か著者本人はワンルームマンション投資をしていないのに、他人には勧める」というパターンが多く、何で自分が経営を成功させていないのに「儲かる!」みたいな視点で本が出せるんだ?という説得力のないものが多い。矛盾してますよね。
この本の著者は一応はワンルームマンション投資を実際に自分でしているようなのですが・・・・・・・1986年に中央区の新富町に16平米のワンルームを1,000万円弱で購入。
「この一例だけ」です。他にもやっているなら全部記載するべきでしょう。このひとつだけで「成功した」と胸を張られても困る。
で、ワンルームマンションの目的ですが、これはどの本でもほぼ共通していて「将来の年金の不足分を補う」目的です。
これはこの本の著者も同じことを言っています。月に何百万円も入るわけではないですから、当然そのくらいの「ささやかな目的」になります。
しかしながら、「第三者に貸すには勿体無いなと思うくらいの物件を購入しなければならないから」という訳分からない理由でいきなり投資対象を
「新築マンションに絞ってしまっています」。何で中古マンションを外すのか意味不明ですよ・・・・(大汗)。
他の類似本と同じく購入は「ローンを組んで」になります。最初から現金一括で買うのなら話は別ですが、融資を受けて買うのはリスクが高い。
それに対しては
・頭金を多く入れる
・融資期間を短くする
・繰上げ返済を実行する
の3点でリスク軽減を図るようにすることを述べています。とにかく一刻でも早く融資を返済してしまうことがワンルームでは重要のようです。
結局のところ、ワンルームマンション購入の目的は老後の収入先の確保にあるのなら、逆に言えば購入してからローンの支払いを終えるまでの大家さんが若いときは、その恩恵を享受することはほとんど出来ないということです。
ローンさえ完済すれば家賃収入が丸々懐に入る・・・・ということですが、その時には物件も時間経過分だけ劣化していることになりますよね。
築30年の区分マンションが入手できたとして、「資産が出来た」と手放しで喜んでいいのでしょうか???
この手の本では珍しく、今後の注目エリアとして「実際の地名」を列挙していたり、新線の敷設エリアを挙げ、マンションデベロッパー名を多数掲載していたりしています。
ですが、それらも「只の紹介」にしか過ぎず、もっと「突っ込んだ内容」を読者は期待しているのに「表面的な情報のみ」で終わってしまっています。
まず読者対象が「何処の地域にワンルームマンション投資を考えている人向け」なのかが絞られていません。
だから著者本人は「全国どこでも対象」みたいな書き方になってしまい、地域別の対策が全く記載されていません。
そうなると内容は当然に「当たり障りのないもののみ」になってしまい、薄っぺらいものに終始することとなります。
著者が都内に実際にワンルームマンションを購入して成功してきたのならば、場所も都内に絞り込んで書けばいいのにそれをしないから全てに「中途半端」です。
こういう本を読む方は真剣に考えている方なので、こんな「案内のパンフレット拡大版」みたいな本は求めていないはずですよ。
オールマイティを狙うのではなく、多くの読者の中から対象を絞り込んで本を書かないと失敗するという典型。