この本はワンピース世界の解明本ではないので、それを期待するなら買わない方がよい。この本はルフィの生き方の解説本である。
著者は1万冊の本を読んだらしく、そこから得られる考察がすばらしくみごとである。著者はルフィの生き方がベンジャミンフランクリン(以下B.フランクリン)と同じであると言う。アニキはB.フランクリンと聞くと、避雷針を発明した人という知識しかない。実はすごい人物だったのだと、初めて知った。それを知っただけでも価値がある本だ。そうなると、次に買う本はB.フランクリンだ。この本を読んだあと、無性にB.フランクリンなる人物のことを知りたくてたまらない。
この手の手法はすばらしい。ワンピースのマンガを読んで、ルフィに興味を持ち、そしてこの本を読むと、B.フランクリンについて知りたくなるという流れだ。活字離れと言われ、大人がマンガを読むという日本の現状が嘆かれる今日であるが、それを武器にできる手法である。マンガからこのように歴史的人物に興味をシフトしてゆくような手法は見事としか言いようがない。マンガは世界的にも日本の文化と見られているし、それに応えるような高度な内容マンガが日本には多い。それなら、この本のようにマンガの深い解説本にて興味を他へ転嫁させてゆく。これには正直やられたよ。なら、他のマンガの登場人物を解説した本ももっと出てほしいと願う。