ニューヨークにおけるユダヤ系マフィアの興亡・変遷を描いた一大サーガ。
ロバート・デニーロをはじめとする名優陣の演技、長時間映画であるにも拘らず、
観客をまったく飽きさせないよく練られた脚本、エンリオ・モリコーネの哀愁
漂う音楽、禁酒法時代(以降)の時代背景を忠実に再現したセッティング等々、
映画史上でトップクラスにランクされる不朽の名作。
特に素晴らしいのは、「男の友情」の移ろいの描き方。(本当の意味での)友情、
嫉妬、計略等々、若い頃、子供の頃からの長い付き合いのある男同士なら、
必ず一度は感じたり、それに押されて行動を起こしたりするであろう、多様で
複雑な心の機微がとても精緻に描かれています。この作品は、一見、マフィア映画
のようですが、実態はさにあらず。テーマはもっと身近で普遍的なものだと思います。
(この意味では、これもマフィア映画のようでいて、本質は家族の関係を描くサーガ
たる「ゴッドファーザー」シリーズと似通っていると思います。)
男性なら、この作品に登場する4人(とりわけ、デニーロ扮するヌードルスと、
ジェームズ・ウッズ扮するマックスの2人)のうちの誰かに共感し、自らを鏡で
映したような感覚を持つのではないでしょうか。
あらゆる面で完成度の高い秀作。お薦めします。