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34 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
大笑いさせられ、そしてちょっぴりせつない青春記です,
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レビュー対象商品: ワセダ三畳青春記 (集英社文庫) (文庫)
船戸与一氏を始め、多くの冒険作家を生み出した早稲田大学探検部。その探険部に所属し、自らも数冊の冒険記を出している著者が、89年から00年までの11年間、暮らした三畳(最後の3年は四畳半)の下宿「野々村荘」で巻き起こる日々のエピソードや奇人ともいうべき住人たちを記した青春記です。幻覚を起すといわれる植物を食べ15時間も意識不明に陥ったり、風呂に行く金が無く、仲間と区民プールに通う内に、泳ぎに目覚め、「河童団」なるグループ名で区民水泳大会に出てみたり、好奇心は旺盛で時間もたっぷりあるけれど、金の無い若き日々のお馬鹿なエピソードが綴られ、大笑いさせられます。 しかし、野々村荘を舞台に繰り広げられた日々も、就職で仲間達が野々村荘を去っていき、著者は妙な「生き詰まり感」にかられてしまい、愛する女性とも別れる羽目になります。その原因が、野々村荘という安住の地にいることから来ることに気づいた著者は長年親しんだ野々村荘を出、人生の次のステージに向かう決意をします。 中盤まで思いっきり笑わせられ、後半、自分自身の経験と重ね合わせながら、考えさせられる青春記です。学生時代、下宿生活をされていたような方に特にお奨めの本です。
19 人中、18人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
著者はこうして大人になったのだな、と思わせる痛快青春記,
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レビュー対象商品: ワセダ三畳青春記 (集英社文庫) (文庫)
1989年から2000年まで東京・早稲田のボロアパート野々村荘で暮らした著者の摩訶不思議な青春記です。 早稲田大学探検部員として世界の秘境に身を投じてきた著者ですが、一番の秘境は自らの下宿にあったと思わせる内容に驚きます。そこに住むのは個性的というよりは奇人と呼ぶべき面々ばかり。40歳の司法試験浪人生ケンゾウさん。奇妙な食べ物の腐臭をアパート中に垂れ流す通称・守銭奴。幻覚物質を著者と共に体を張って試してみる探検部の後輩イシカワ。大家さんは齢七十にして卓球で学生と互角に戦う剛の者。 私も東京で家賃1万9千円/月の四畳半で80年代前半に学生生活を送った口です。西日が厳しく、夏ともなると机の引き出しにしまってあるだけの体温計の目盛りが40度を指してしまう下宿部屋でした。そこで私は友人と酒を酌み交わし、薄い壁を通して聞こえる両隣の住人の不思議な生活に目を丸くし、大家さんがかつて味わった姑による陰惨ないじめの体験談に耳を傾けたものです。他人との距離が今よりも近かった時代の良き思い出です。 ボロアパートに愛着が湧くのは、住めば都の言葉通りだからなのか、それとも出来の悪い子ほど可愛く感じる愛情の類いなのか。いずれにしろ、著者ほどのスケールではないにしても、古びたアパートの小さな一室で何年か暮らした経験のある私には、この本に書かれている挿話の数々には甘酸っぱい懐かしさを感じるのです。 著者が野々村荘を「卒業」するに至る経緯を綴った第六章は出色の出来です。 「その人」(265頁)の言葉通り、「粋な文章」で綴られた清々しい一冊です。
26 人中、24人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
すとん、と落ちた,
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レビュー対象商品: ワセダ三畳青春記 (集英社文庫) (文庫)
爆笑の前半中盤、そして切ないけどあったかな後半。その中でもこの「すとん、と落ちた」というのがあまりにも印象的でダイスキです。本当に著者はすとんと落ちたのでしょう。 わたしも人より多くの学生生活を送り、今も自営業で右往左往しているので、友人たちがきちんと社会に出ていってしまい、自分だけが遅れを取っているような、でもこの暮らしをやめられないような。。。そんな気持ちを共有しました。 野々村荘をあんなに愛してやまなかった人が野々村荘を出るまで、ノノコンを卒業するまでの成長物語といっていいでしょう。 ちなみに高野さん、ちゃんと「その人」と結婚したらしいです。今は立派なマンション暮らしらしいですよ。その話をたまたま聞いてしまったのですが、なおさらうれしくなってしまいました。是非多くの人に楽しんでもらいたい。ただ楽しいだけではなく、何度読んでもたくさんの気持ちを感じさせてくれる一冊です。
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