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ワシントン・スクエア
 
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ワシントン・スクエア [単行本]

ヘンリー ジェイムズ , Henry James , 河島 弘美
5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)

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単行本 --  
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商品の説明

内容紹介

「父には、弱いといえるところが一つもないんですの」完璧な父を敬愛する、内向的で平凡な容姿のキャサリン。彼女の前に現れた、美貌で言葉たくみな求婚者――19世紀半ばのニューヨークを舞台に、鋭く繊細な会話と描写が、人間心理の交錯と陰影を映し出す。『ある婦人の肖像』とならぶ、ジェイムズ(1843-1916)初期の佳作。 --このテキストは、 文庫 版に関連付けられています。

内容(「BOOK」データベースより)

19世紀のニューヨーク。平凡な容姿の娘に美貌の求愛者が現れるが、彼の愛は果たして真実のものか…。

登録情報

  • 単行本: 247ページ
  • 出版社: キネマ旬報社 (1997/02)
  • ISBN-10: 4873761972
  • ISBN-13: 978-4873761978
  • 発売日: 1997/02
  • 商品パッケージの寸法: 18.8 x 13 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.5  レビューをすべて見る (4件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 728,284位 (本のベストセラーを見る)
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18 人中、17人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 されど純愛、されば純愛? 2004/7/28
By mimi☆
形式:単行本
 本書はウイリアム・ワイラー(あの「ベンハー」や「ローマの休日」の監督です!)監督で、オリビア・デ・ハビランド(「風と共に去りぬ」のメラニー役)がアカデミー主演女優賞を取った『女相続人』の原作で、本のタイトルとしても、こっちの方が有名です。
 

 内容は、”よくあるメロドラマ・今はやりの純愛モノ”と言ってしまえば、それまでなのですが、ジェイムスはいかにも私達の周囲にもいそうな人物の心理と行動を、皮肉とユーモアを込めて、糸巻きの糸を解すように軽快に・丁寧に読者に示してくれ、個性の衝突の中で、変貌を遂げていく人物のうち、誰の視点から話を見るかにより悲劇の色合いが異なってくる所に、二重・三重の面白味があり、どんどん先を読みたくなります。

 そして、結局終わってみれば、皆が皆互いに足を引っ張り合った挙句、誰も救われないのです。敢えて言えば、劇中劇を堪能したぺ二マン夫人(と読者?)位でしようか。人間の複雑さと人生の矛盾・・名誉と富は人にとって、”もたらす”以上に”奪う”ものである・・ヤハリ一筋縄では行かないんだな、これが。
 
 

 ジェイムズ作品は、その顕微鏡を覗くかのような緻密な心理描写と、"誰も救われない"ストーリーの悲劇性から、一般に敬遠されがちですが、本書は、分量的にも読みやすくジェイムズにしては、比較的”あっさり”しています。そして女心を描かせたら、彼の右にでる作家はいないという事が、この中篇だけでも十分納得できます。

 昔から、多くの作品が映画化されるも、消化不良に終わらされる”監督泣かせ”(そして文字通り”女泣かせ”)の作家です。その事こそが、彼の作家としての力量を示しているのではないでしょうか。
 最近、ちょっとしたジェイムズブームです♪(「アザーズ」も実は『ねじの回転』が原作って知ってました?)純愛好きも、純愛嫌いも(??)、ジェイムズの入門書として、是非、一読あれ☆

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0 物静かなヒロインの美しさ。 2011/9/16
形式:文庫
この物語のヒロインは、とても内気でけなげで、純粋です。
あまりに謙虚なので、周囲は彼女の聡明さにほとんど気がつかないほどです。
実の父にさえ、全く将来を期待されていないのに、いじらしいほど純粋に父親に接する彼女を、つい応援したくなってしまいました。

物語は決して「内向的なヒロインが、いじわるな恋敵にいじめられて…」というような劇的なものでも、
「地味な少女が成長するに従って絶世の美女に…」というシンデレラ的なものでもありません。
ですが、だからこそ、静かに与えられた運命と向き合い、きちんと自分を見つめるヒロインの芯の強さや美しさが際立ちます。

作者のジェイムズは男性ですが、女性の聡明さや内に秘めた悲しさを、とても丁寧に描いています。
同じように内気なヒロインを描いたオースティン作「マンスフィールド・パーク」の気弱なヒロインに共感できた方には、
きっと「ワシントン・スクエア」も愉しめると思います。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0 幸せになって欲しいヒロイン 2012/1/24
By 十姉妹 VINE™ メンバー
形式:文庫
(ネタバレ注意)
キャサリンは、その人格からすれば、彼女の父より、婚約者より、
数段上等な人間である。高潔でいじらしい。
彼女のすることは、利己心や虚栄心はなく、ただ素直で、
父親や婚約者に愛情を持ち、正しいことをしようとしただけだ。
それなのに、彼女は最後まで幸福にはなれない。
彼女の不幸は、彼女の父が彼女に対して非常に冷淡だったこと
及び彼女の婚約者が、彼女が惚れる価値のない人間であり、
それを彼女が見抜けなかったことだろう。
最後のシーンでの彼女の振る舞いは、
(それだけの犠牲を払って学習した末に)
彼女が、強く、聡明になったことを示している。
その時期の彼女の年齢は30代半ばである。
これから、幸せになるのだと思いたい。
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