このシングルはファンなら買っておいてまちがいない。
というのは、ダブルAサイドのシングル2曲はもちろんのこと、
初回特典のDVDの映像がとてつもなく素晴らしいからである。
買いのがすと、後にプレミア価格になること必至である。
(以下にCDとDVDについて詳述)
まず、CD収録の2曲であるが、真っ向勝負の直球である。
息継ぎもできないほど歌詞が詰め込まれた【ワインディングロード】。
曲調は【新しい季節へキミと】のような近年の傾向と、
pony canyonでのラストシングルのc/w【旅の途中】のアレンジが、
混ざったような印象である。
仮タイトルが「愛のかたまり」とあったように、
ラブソング風ではあるが、男女間の愛にかぎらない大きなラブソングである。
ダブルAサイドのもう一方、【東京からまんまで宇宙】は、
ギターリフが印象的なゴリゴリした楽曲である。
『昇れる太陽』(2009)収録の【おかみさん】の印象に近い。
歌詞の内容は宮本浩次のイメージが詰め込まれた、
ぶっ飛んだ内容で、脈絡よりは言葉からイメージする連想によって一曲にまとまっている。
【東京ジェラシー】や【DJ in my life】が類似曲かもしれない。
【東京からまんまで宇宙】は、宮本の歌唱が
『東京の空』(1994)の頃の歌い方にそっくりである。
つまり荒ぶるような雄叫びが幾度もあるのだ。
最近のキラキラした曲を聞き慣れた人にはちょっと刺激的かもしれない。
さらに、特典DVDの映像のよさに驚いた。
40分の映像作品に仕上がっていて、シングルCDの付属物とはとても思えない。
いわゆるお座なりのツアー・ダイジェストと違っていて、
あたらしく撮ったイメージを差込んだり、日程の順序にこだわらない編集をしているので、
ツアーの日程を単純に追いかけていく、ツアー・ダイジェストを期待すると、
そして、善し悪しにかかわらず肩すかしを食う。
親交の深いカメラマン・岡田貴之氏の撮影・編集であるだけに、
エレファントカシマシというバンドを知り尽くした、格好いいできあがりになっている。
『扉の向こう』 [DVD]にも匹敵するくらい素晴らしい映像作品である。
ただし、こちらはナレーションやテロップがまったくない(STUFFクレジットはある)、
映像のみ、演奏のみ、歌唱のみのでかなりシンプルである。
エレファントカシマシを知らない人にその魅力をおしえる場合には、
この特典DVDをさし出すときっと魅力がすぐに伝わるだろう。
それくらい素晴らしいできばえである。