理想郷だと信じ込まされやってきたアマゾンの地。しかしそこはまさに地獄の様な世界だった。日本政府・外務省が行った「棄民政策」。次々に死んでゆく仲間たちを見ながら、日本政府への復讐を誓う男がいた。やがて時はたち、その復讐の担い手となった青年たちは、テレビ局の記者をも巻き込み外務省へ復讐を開始する。
なにしろ躍動感あふれるストーリー展開に度肝を抜かされた。最初は文庫本上下巻でかなり分厚かったため、どれほどの時間がかかるかなと思ったが、加速する物語にのめりこみ、一気に読めてしまった。主人公ら3人の男とテレビ局の女性貴子は皆個性的で魅力的だ。
多くの賞を獲得し、このミス・この文庫にも堂々のランクイン。納得の一級クライムノベルである。そしてこの本を読み終わったとき、ブラジルのことがちょっと好きになったのは私だけか?