ローザ=ルクセンブルク、シュトレーゼマン、そしてヒトラーなど、
高校世界史で出てくるような人物を中心に、列伝スタイルで描くワイマール共和国史。
歴史の流れを、全て政治家・軍人の思想と政党の動向で説明するスタイルは、現代から見ると多少違和感も残るし、その点に限界もあるのでしょう。でも、いかんせん、面白い。
革命、民主化と混乱、国際情勢、と歴史の流れを丁寧に追っていって、数多くの人物の打算・希望・転落を冷静に描く。
そのうえで、「与えられた民主化」がかえって左右対立の激化を招き、ナチス台頭に至った経緯を淡々と論じます。
その叙述がまるで歴史小説を読んでいるような流麗さで、何とも痛快。
著者の経歴から見て、さぞかし共産主義への敵意がむき出しか、と予想しましたがそんなことはない。
むしろ現代から見れば、極めて公平な視点と言っていいでしょう。ちっとも古さを感じさせません。