本書であれば「話が旨すぎる」FXがはらむリスクや落とし穴について
もう少し納得のいく説明をしてくれるのではと期待していたのですが、
ちょっと期待はずれでした。
「ローリスクで年利20%」などと歌っていますが、
高々10年分のHVさえ意識すればローリスクと言えるのでしょうか?
そもそも為替レートの分散が定数値である保証なんてどこにもありませんし
(この点は著者もお気づきのようですが、そもそも計算時期によってころころ変わるHVや共分散がリスク指標として有用と言えるでしょうか?)、
仮にそうだとしても99%程度の信頼区間で大丈夫なんですか?
"毎年"0.5%の確率で破産するって、相当なリスクですよ?年利20%でも割に合うかどうか。
実際この方法で、昨年冬の円高でロスカットになった人も多かったのでは?
一番恐ろしいインフレリスクについてもちょろっとだけ触れていますが、
「為替レートはインフレ率だけでは変動しない」と、大した考察もせずあっさり切り捨てています。
確かにこれまでのレートがインフレ率から受けた影響は少なかったようですが、この傾向が今後何年もつづくという根拠はどこに?
インフレ率の影響を100%無視して、高々数年分の過去実績だけを見れば年利20%も容易に思えるでしょうが、
この旨すぎる話の「しわ寄せ」がどこに来ているのか、
本書を読んでFXに挑戦しようとしている人には慎重に考えて欲しいと思います。