『ローラーゲーム』日本でも35年位前に一世を風靡しましたが、懐かしいですね。本国ではまた、復活の気配だそうですが、日本ではどうでしょう。
初監督の題材として『ローラーゲーム』を選んだドリュー・バリモアの意図は分りませんが、エキサイティングなスポーツだけど、ちょっとマイナーであるところが基準の一つだったかもしれませんね。ともあれ、青春、スポ根、エンタメ、成長物語、また、親子関係の物語でもあります。それらを組み合わせた明るい物語は、定番ながら好感度が高いです。ゲームシーンもスピード感に溢れ面白かったです。
ヒロインの設定が、監督の共感を誘ったことは間違いない。まずドリュー・バリモアといえば、芸能一家に生まれ、生後11ヶ月から芸能の仕事をし、4歳で「E.T.」で大人気に。その後、反動でグレて、酒、麻薬に自殺未遂と大変な人生を送ってきたのは有名な話。
本作の父母、そして娘との関係は、きっとドリュー・バリモアが理想とする家族のそれなんでしょうね。
主人公ブリスが「生まれたときから(母親に)生き方を押し付けられてきた」と、ジュリエット・ルイス演じる37才の選手メイビンに語るシーンはとても切ない。そして、このときメイビンが主人公に返す言葉が胸にしみます。
このメイビンというキャラクターは、明らかに主人公のブリスと合わせてどちらもドリュー本人自身が投影されています。成長前、成長後ですかね。(笑)
失敗や挫折を重ねてきた女たちが、それでも堂々と地に足をつけて前に進む。その清清しく、肯定感に満ちたメッセージは、前向きなやさしさに満ちています。
それにしてもエレン・ペイジの上手さが光った映画でもありました。彼女は、これまで風変わりで強気な女の子の役ばかりだったのが、本作では、内向的で繊細な、いわば真逆な役。最後はハジケちゃいますが。(笑) 丁寧な役作りが光りましたね。