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ローマ教皇とナチス (文春新書)
 
 

ローマ教皇とナチス (文春新書) [新書]

大澤 武男
5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
価格: ¥ 714 通常配送無料 詳細
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商品の説明

出版社/著者からの内容紹介

「神の代理人」はなぜ悲劇を前に沈黙したのか
第二次大戦中、ローマ教皇ピウス12世はナチスによるユダヤ人虐殺を知りながら止めようとしなかった。沈黙の理由を彼の人生に探る

内容(「BOOK」データベースより)

地上におけるキリストの代理者、使徒の頭ペトロの後継者として、全世界のカトリック教徒から崇敬を集めるローマ教皇。だが第二次世界大戦中、モラルの体現者ともいうべき教皇は、人類史上未曾有の犯罪であるナチスのユダヤ人虐殺を知りながら止めようとはしなかった。当時の教皇ピウス十二世―エウジェニオ・パチェリは、なぜ“沈黙”してしまったのか。その理由を、彼の人生だけでなく、ヨーロッパ文化の基層にまで遡って探る。

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18 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 志村真幸 トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
形式:新書
 第二次大戦時にローマ教皇であったピウス12世(orピオ12世)が、ナチスのユダヤ人虐殺に非難を行わなかったのはなぜかという問題を追求した一冊。
 著者は『ユダヤ人とドイツ』、『ヒトラーとユダヤ人』などの著作があり、ドイツにおけるユダヤ人問題の専門家。本書は第二次大戦という一時期に論を絞ったものだが、ヨーロッパ世界がユダヤ人に対して伝統的に示してきた態度についても的確に述べられており、信頼度が高い。
 ピウス12世がユダヤ人虐殺を止めようとしなかったのは、ドイツ寄りの態度、共産主義の恐怖、反ユダヤ意識に原因するらしい。本書はピウス12世の半生記の体裁を取っており、教皇がなぜこうした態度を取るようになったのか、いくつかの事件を通して語られることになる。それなりに説得的で、まあ、そうだったのかも知れないなと思う。
 しかし、問題をあまりにも個人化しすぎているようにも思う。ピウス12世という一人の人間の個人的資質に還元しすぎているように見えるのだ。教皇庁、カトリック、イタリアといったより広範な背景を見落としている。また、個人の問題として語りすぎたために、結局、真実が見えてこない。推測に終わってしまっている。
 しかし、ローマ教皇の戦争責任を追及した点では、貴重な書物といえよう。
このレビューは参考になりましたか?
3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By sirou55 トップ500レビュアー
形式:新書
ヨーロッパ史をローマ教皇抜きで語るのは、天皇抜きで日本史を語るようなものだと山本七平氏はいっていたが、ナチス政権と教皇および教皇庁との関係は意外に盲点で、当時の教皇ピウス12世の言動に焦点を当てたこの本は新鮮で面白かった。

近年昭和天皇が共産主義に対してかなり警戒していたことがわかってきて、当時の共産主義に対する脅威というのは現在では推し量れないほど緊迫感があったと思われる。また、ピウス12世は「私は同僚ではなく、私の言うことを忠実に行う人物を必要としているのだ」と側近にもらしていたように、進言、忠告を聞く耳など持っていなかった。自分の指示や決断、発言に対し疑義をはさむことを許さなかったのだ。だから、彼が死ぬまでユダヤ人に対する謝罪や遺憾表明をしなかったのは当然といえる。

仮定では考えられても、教皇にナチス批判とユダヤ人虐殺について公の場での発言を求めるというのは現実的ではなかった。
このレビューは参考になりましたか?
18 人中、14人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By yukkiebeer #1殿堂 トップ50レビュアー
形式:新書
 ピウス12世とは「最も都合の悪い時期」に教皇に登位した「最も都合の悪い男」であったというのが本書読了後の感慨です。私は当時のピウス12世の態度を「あの時代ではやむをえなかった」とみなして贖宥できるとは、少なくとも本書を読む限りは、全く思いませんでした。

 著者は教皇ピウス12世がナチスを増長させるまでに沈黙を守った理由を、1教皇が個人的にドイツに強い愛着を抱いていたこと、2ナチスを共産主義に対する防波堤として評価していたこと、3軍事力を持たない教皇庁としてはナチスから攻撃されないように立ち回ることが賢明だと考えたこと、にあると見ています。

 これらはあくまで教皇個人の考え方であり、当時の教皇庁の統一見解ではないことも本書には書かれています。むしろ教皇の周囲の人々は彼に対してナチス批判の声明をカトリック世界の最高権威として発することをしきりに懇請・進言しているのです。にもかかわらず教皇は戦後に至るまで沈黙を守ってしまいました。ドイツの政策に強く反対していた前任者のピウス11世の在位期間がもう少し長ければ、教皇庁の態度は大きく異なっていたし、教皇の存在がナチスに対して非常に有効な歯止めになりえた可能性はあったという意を強くしました。

 教皇庁という組織の長と構成員の双方が優れていれば、時代の荒波に流されることなく芯の通った行動をとることは出来たでしょう。

 諭す人、止める人、諌める人の声に組織の長が謙虚に耳を傾けることを忘れた時に悲劇は起こる、という視点で本書を読めば、ピウス12世とナチスの関係から現代の読者が学べることは多いはずです。

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最近のカスタマーレビュー
よかったです
はじめて中古の品を購入したので、ドキドキでした。
状態が「非常に良い」の物を購入し、届くと本当に良かったです^^... 続きを読む
投稿日: 18か月前 投稿者: aya
沈黙の意味
地上のモラルの体現者であるローマ教皇ピウス12世はなぜナチスの行動に対して沈黙を守ったか。... 続きを読む
投稿日: 2007/10/6 投稿者: 糸音
テーマは興味深い
テーマが興味深かったので大変期待して読んでみたが、最後まで読むのが疲れた。何故かなぁと思ったが、何を追及したいのか肝心なところががはっきり決まっていないので話にま... 続きを読む
投稿日: 2006/4/27 投稿者: いもようかん
戦後は?
... 続きを読む
投稿日: 2006/1/20 投稿者: ?
甚だしいバイアスに満ちた書物。主張を鵜呑みにしないように。
... 続きを読む
投稿日: 2005/10/11 投稿者: Poulain
ヒエラルキー
結論は有り体なところへ落ち着かせたという印象を拭えないが,教皇庁からの当時の資料が未公開であることなどを考慮すれば致し方ないともいえる.結論部にもう少しページを割... 続きを読む
投稿日: 2005/3/3 投稿者: grief-poky
後評価は難しい
「こよなくドイツを愛する」教皇は「ボルシェビズム」を恐れるがために
西欧社会を守ろうとするドイツに対し、沈黙を守ったというのが主題。... 続きを読む
投稿日: 2004/11/14 投稿者: しゃちほこはちべ
その「沈黙」を後世から評価できるのか
こういった本が新書で読めることも、有り難いことです。... 続きを読む
投稿日: 2004/3/16 投稿者: picander
人類の悲劇における教皇の沈黙とは
著者によれば、ヴァチカンにおいて当時の資料が未だ公開されていないため、教皇の沈黙の理由を十分に解明したとは言い難いが、キリスト教世界の頂点に立つ神の代理人ピウス1... 続きを読む
投稿日: 2004/2/25 投稿者: ヨシオ
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