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ローマ帽子の謎 (創元推理文庫 104-5)
 
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ローマ帽子の謎 (創元推理文庫 104-5) [文庫]

エラリー・クイーン , 井上 勇
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出版社/著者からの内容紹介

衆人環視の劇場の中で、突然、死体となって発見された、正装の弁護士。シルクハットが紛失していることを唯一の手掛りに、苦心惨憺たるエラリーの活躍がはじまる。その名前を一躍、推理小説界のスターダムに押しあげて、ヴァン・ダインと名声をきそわせるにいたった処女作。さすがエラリーの推理は、後日あるを思わせる本格推理の名編。


登録情報

  • 文庫: 438ページ
  • 出版社: 東京創元社 (1960/12)
  • ISBN-10: 4488104053
  • ISBN-13: 978-4488104054
  • 発売日: 1960/12
  • 商品の寸法: 14.8 x 10.6 x 2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.6  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 326,355位 (本のベストセラーを見る)
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9 人中、7人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By gumby13
エラリー・クイーンの処女長編にして、名探偵エラリー・クイーンの登場編でもある本作。発表年が1929年である。まだまだ禁酒法下にあったN.Y.。カポネが悪名を轟かす、St.バレンタインデーの虐殺が行われ、10月には、大恐慌の引き金となる株価大暴落が発生するなど、時代背景をちょっと抑えておくと、情景をイメージしやすいかも。

ミステリ界において「読者への挑戦」というスタイルが初めてとられた作品と記憶してる。が、提示されている情報は、必ずしもフェアではないようなものがチラホラとあるが、「雰囲気を楽しむ」というところで割り切ってしまって良いかもしれない。

なんてったって、劇場に赴く正装にシルクハットが必須の時代なのだ。

劇的に生活様式が変化した時代。科学も大発展を遂げている最中であり、が故に、ミステリ的にはある種の「なんでもアリ」感に満ちた時代である。黎明を過ぎた直後、まさにさんさんと朝日が輝く時代の本格推理の躍動感は十分に味わえると思う。
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By トップ500レビュアー
《ピストル騒動》を上演中のローマ劇場の観客席で、悪徳弁護士が毒殺された。
彼は、複数の人間をゆすっていたらしく、その口封じが犯行動機と考えられる。

当時劇場には、観客、俳優、舞台スタッフ合わせて五十人以上の
人間がおり、誰もが犯行を行うことが可能、という状況だった。

エラリーは、被害者のシルクハットが紛失している
ことを唯一の手がかりに、推理を構築していく……。

クイーンの記念すべき処女作にして、《国名》シリーズの一作目。

さすがに一作目なので、のちのシリーズ作品と
比べると、論理構築に切れがないのは否めません。

また、実質、シルクハットの謎だけで長篇を
牽引しているので、冗長のようにも感じます。

枝葉を刈り込み、短篇とは言いませんが、中篇の分量にまで
ブラッシュアップすると、スッキリすると思うのですが……、

ただ逆に、一見過剰にみえる部分にこそ、その
作家の本質が宿っているのかもしれません。

さて、本作がデビューとなるシリーズ探偵のエラリーですが、事件の解明を済ますと、
犯人逮捕と《解決篇》はクイーン警視に委ね、メーン州へと旅行に行ってしまいます。

随分素っ気ないようにも感じますが、作者は当初、エラリーとクイーン警視を役割分担
させていく《バディもの》として、《国名》シリーズを構想していたのかもしれません。

また、個人的に印象深かったのは、犯人を特定したにもかかわらず、決定的な
証拠がないため、逮捕に踏み切れないという場面でのエラリーの大胆な提案。

本作より後に発表された作品で、物語の時系列的には本作より過去にあたる
『ギリシア棺の謎』を読んでいると、その提案には感慨深いものがあります。
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1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
ローマ劇場の観客席で悪徳弁護士が殺害されシルクハットが犯人に持ち去られたという謎を、クイーン警視とエラリーのコンビが解き明かすという内容。
国名シリーズ初期作品全般に言えることだが、本書はとくに捜査状況の記載が詳細すぎて、それが実に退屈で読了までに何度も挫折しかけた。もっと凝縮できなかったものかと思う。

それと、犯人は被害者との取引で被害者に5万ポンドの「紙幣挟み」(紙幣は偽物)を見せたと供述しているが、犯人はその「紙幣挟み」をどうやって処分したのだろう?
仮に最高額紙幣が現在と同じ50ポンドとすれば1000枚でそれなりの量のはずだが、「紙幣挟み」が現場から持ち去られたとか現場で見つかったとかの説明はなく、仮に犯人が持ち去ったとしても劇場から出る際には厳重な身体検査により、劇場内に残していれば厳重な捜査により必ず発見されたはずである。

例えそれが芝居用の小道具で舞台裏にあっても不思議ではないと当初は見落とされたとしても、犯人と被害者との間で5万ポンドの取引が行われたとみなされる証拠が現れた時点で必ずクローズアップされるはずで、にも関わらずそれらの記述が一切ないのは、明らかに作者の齟齬である。

なお、本書の4年後にディクスン・カーが発表した『帽子収集狂事件』の中に見られる帽子に書類を隠すなどは明らかに本書をヒントにしたものだと思う。また、『帽子収集狂事件』というタイトルはおかしいと同書のレビューで指摘したが、本書の被害者こそが「帽子収集狂」であり、本書にこそ『帽子収集狂事件』というタイトルがふさわしい。
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