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一度敵味方となって戦ったにもかかわらず、ローマは、振り上げたこぶしをそのまま振り下ろす解決ではなく、相手の要求に理を認め、こぶしをぐいとこらえる形での終結を選んだのである。
これに対し、現代の戦争では、一旦始まってしまうと、双方が相手をデーモナイズ(悪魔化)してしまうため、どちらかが徹底的に破壊されるまで終結しない場合が多い。
この違いの源泉について考えていて思いついたのが、「多神教ローマ」VS「一神教中心の現代」という視点である。
一神教の下だと、自らを正義、それに反するものは悪と決め付けつけがちであり、それに現代の戦争の不幸が起因しているのではないだろうか。
改革そして反動。めまぐるしく変わる保守政権と改革政権の間で揺れ、同盟国どおし、ローマ人どおしでおびただしい血を流しながら、壮大な政治の実験を繰り返し、次のあるべき政体を探っていく・・・
この巻と次の巻は、「ハンニバル戦記」に比べると地味な感じはしますが、現代の政治でも実に参考になるような史実に満ちていて楽しめました。
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