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ローマ人の物語〈22〉危機と克服(中) (新潮文庫)
 
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ローマ人の物語〈22〉危機と克服(中) (新潮文庫) [文庫]

塩野 七生
5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

三人の皇帝が相次いで倒れ、帝政ローマの統治機構に制度疲労が生じ始めていた頃、それを裏付けるように、辺境で異民族の反乱が勃発した。西方のゲルマン系ガリア人が独立を宣言したのだ。一方、東方ではユダヤ人が反抗を続け、帝国は一層窮地に立たされる。この苦境の中に帝位へ登ったヴェスパシアヌスは、出自にも傑出した才能にも恵まれていなかった。しかし時代が求めた別の資質、「健全な常識人」を武器に、彼は帝国再建に力を注ぐ。

登録情報

  • 文庫: 235ページ
  • 出版社: 新潮社 (2005/09)
  • ISBN-10: 4101181721
  • ISBN-13: 978-4101181721
  • 発売日: 2005/09
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.2 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.9  レビューをすべて見る (9件のカスタマーレビュー)
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By b_x
形式:文庫
 素人の特権を利用させていただく。
 ローマの税率が低いのは、庶民が銀貨も金貨必要としなかった生活と、富の再分配にあるのではないか。
 古代はすべて人力に頼った時代である。使うのも牛か馬といった所だ。エサはそこらじゅうに生えていたであろう。道路をひくのは軍団兵の仕事。材料は石だ。アスファルトを生産する施設も敷設する機材も不要。矢も投げ槍も、先端を回収すれば再生産可能だ。暇なときの軍団兵の仕事に、矢の製作は当然入っていただろう。現代ではミサイル一発で兵士一人の年収が飛ぶが、投石機なら落書きに包まれた石が飛び交うだけだ。空母となると国家予算が飛んで行く。燃料?人なら小麦で済む。
 そしてローマでは、富の再分配を金持ちが名前が残るからと大喜びでやった国である。しかも国家の仕事を肩代わりしてくれたのだ。ローマが小さな政府でやっていけたのはこういう訳ではないだろうか。
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4 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By 山根晋爾 VINE™ メンバー
形式:文庫
この巻で感じるのは、ユダヤ人の特異性だ。なぜ彼らはこの時代に既にここまで頑なに他者との同化を拒んで選民思想の虜になりえたのか・・・著者なりの回答を寄せてはくれているがそれだけでは納得できない部分がたくさんある。そしてそれが現代にまで根深く残っているのだから恐ろしい。自分達で街を作らず必ず出来あがった街に入り込むくせにそこで独自のコミニティを作り上げる。ユダヤ人については更に勉強したくなった。
そして、皇帝ヴェスパシアヌスの堅実な采配ぶり。それを支えたムキアヌスの辣腕。自分よりも優秀なものを迷わず登用し続けられたか、が前の3皇帝とは違ったところか・・・
そして、混乱を極めたローマの現状に便乗しガリア帝国を画作した者達を「ローマの混迷ゆえの行動」として「なかったことにする」というスタンスを貫く恰好良さがこの時代にもある。
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7 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By くにたち蟄居日記 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 ローマ帝国の「危機管理」の確かさが 実に読み応えがある。主導権を巡る内部闘争が 外部の反乱を招くというのは 現代の色々な「組織」でも良くある話だ。日経新聞を読んでいれば そんな記事は百出である。誠に 人間は2000年前と大して変っていない。

 そんな危機にどうやってローマ帝国が対応したのかが本書のテーマである。見事な危機管理振りには唸ってしまう。

 ここで塩野七生が追求しているのは その時点での登場人物たちの資質ではない。勿論 危機管理をやれた連中であり そもそもの個人の資質は高い。但し 塩野七生は そんな個人の資質に 危機管理の成功の原因を求めてはいない。むしろ カエサル以来のローマ帝国のスキーム自体に 成功の原因を求めている。そうして そのスキームを作ったカエサルを声を上げて賛美していると言って良い。そもそも この「ローマ人の物語」を書いている塩野七生の原点は「時空を超えたカエサルへの片思い」にあるというのが小生の 22巻まで読んできた実感である。

 それにしても昔のローマ人の危機管理は素晴らしい。時代を超えて 大変勉強になる。

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