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ローマ人の物語〈21〉危機と克服〈上〉 (新潮文庫)
 
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ローマ人の物語〈21〉危機と克服〈上〉 (新潮文庫) [文庫]

塩野 七生
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

失政を重ね帝国に混乱をもたらしたネロが自死した翌年(紀元69年)、ローマには三人の皇帝が現れては消えた。ガルバ、オトー、そしてヴィテリウス。初代皇帝アウグストゥスの血統ではない彼らに帝国の命運が託されたが、傲岸、生硬、怠惰という各人の性格に由来する統治力のなさが露呈、いずれも短期間で破滅した。さらにその間、軍団同士が争う内戦状態に突入し、帝政始まって以来の危機的状況に陥る。果たしてローマ人はこれをいかに乗り越えたのか。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

塩野 七生
1937年7月7日、東京生まれ。学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。83年、菊池寛賞。92年より、ローマ帝国興亡の一千年を描く「ローマ人の物語」にとりくむ。93年、『ローマ人の物語1』により新潮学芸賞。99年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労賞を授与される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 文庫: 204ページ
  • 出版社: 新潮社 (2005/09)
  • ISBN-10: 4101181713
  • ISBN-13: 978-4101181714
  • 発売日: 2005/09
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (12件のカスタマーレビュー)
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12 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By くにたち蟄居日記 トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
 ローマの歴史も 久しぶりに 大混乱の時期を迎える。一年間に皇帝が3名も変るというのもたいした話。塩野七生自身が 久しぶりのローマの混乱を 幾分苦笑しながらも 何となく楽しんでいるかのような書きぶりである。

 但し、これが大事なのだと思うのだが、それでも結果的にローマ帝国はその巨大な版図を維持していったという歴史の事実の重さも大したものである。カエサルが構想し アウグストゥスが構築し ティベリウスが 徹底した ローマ帝国の骨太な構造の強さ。それに いかに塩野七生が感動しているかも 彼女の闊達な文から滲み出てきている。また 組織を考える際にも大変勉強になる。我々サラリーマンが日々直面している問題でもあるのだ。誠に 人間のやることは変わりない。

 それにしてもローマ帝国は2000年後に 塩野七生というカリスマ的な語り部が登場したことに感謝すべきである。彼女がいなかったら 我々はローマ帝国なぞは 一部の歪曲された映画で見る程度だったと思う。こんな面白い歴史を知らずに終わったら 本当に勿体無かった。

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3 人中、3人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By daepodong VINE™ メンバー
形式:文庫
 登場する皇帝のスケールが小さいだけに、「悪名高き皇帝たち」よりもさらに地味な印象を受けるが、それは塩野七生のこと、皇帝たちを活写しつつ鮮明に記憶に残る文章を随所に挿入している。
 上巻、次々と暗殺されてゆく皇帝たちを冷ややかに見守るローマ市民たち、塩野氏はタキトゥスの慨嘆を否定し、むしろ市民たちを擁護しているのだが、ここで描かれるローマ市民の像は、むしろ先の選挙を自分たちの生活に関係がないものとして無責任な投票に興じていた日本国民に重なって見えたのはわたくしだけだろうか。
 中巻、人物描写よりも、後半でこの時代の税制について触れてある部分にむしろ関心が向く。宮沢喜一氏の塩野氏への回答は、社会保障費がこの時代は安くて済んだことが健全な税制の理由だ、ということであるが、生活が医療化(イヴァン・イリッチ)されているこんにち、ローマ時代のように福祉費から医療を抜くわけにはいかないのでは、と感じた。
 下巻、評判のよかったティトゥスに対する「任期が短ければ誰でもよい皇帝だ」の評は辛辣であるが、また一面の真理を突いている気もする。過去に長期政権で腐敗しなかった例はすくないからである。
 これだけ皇帝の入れ替わりが激しくてもローマが帝国であることを全うしたのは、それ以前のシステムの作り方が優れていたということだろう。官僚制も肥大せずに地方への権力委譲が進んでいたことも見逃せない。
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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
混乱の一年 2010/2/15
By romarin 殿堂入りレビュアー トップ500レビュアー VINE™ メンバー
形式:文庫
追い詰められて亡くなった「暴君ネロ」。反ネロ、新皇帝として擁立されたガルバでとりあえずは落ち着くかと思われたが・・・
若かったネロに対しやや高齢のガルバは、総督をうまくつとめていて新皇帝には無難な線かと思われたものの、
何だかんだとぐだぐだしているうちに時期を逸し、人事もうまくなく、別に大変な暴挙をしでかしたわけでもないのに政権はボロボロに。
あっという間に倒されたガルバを継いだ元ネロの遊び仲間オトー。しかし、「ガルバはやめ、ヴィテリウス擁立」と考えた軍勢がすでに南下中だった。
当時は馬を疾駆させて情報を伝えるしかない。当時、せめて固定電話でもあれば、歴史は違っていただろうと何度も思わされる巻であった。
普通に帝位を継承して平穏な世の中の統治をスタートさせたのなら、オトーもうまくやったかもしれないが、
結局ヴィテリウス派とオトー派の武力衝突になってしまい、天才武将の不在により何ともすっきりしない闘争が続く。
結局敗北したオトーの後を継いだヴィテリウスは、戦後処理の巧みさがなく、相手に深い怨恨を残した。
というわけで、何か月かずつで皇帝が交代、しかもローマ市街での内戦勃発と大変な乱世になるのだが、
帝国のシステム自体は通常同様に運用されているために、全市民の生活に影響を及ぼすものではない。
あまりにも短期間で次々に皇帝が倒れてゆくさまは、無常感よりもむしろ苦笑を誘われる。市民も「嗚呼、またか」と脱力しながら見守っていたのではないか。
しかし、トップの混乱は市民生活に直接打撃を与えなくても、大帝国の運営全体ではほころびが出る。それが、次巻に描かれることになる。
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投稿日: 2005/10/3 投稿者: ガリアンブルー
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投稿日: 2005/10/2 投稿者: 杭州熊猫
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