若き皇帝カリグラの死により、突然に皇帝へと押し上げられたクラウディウスだが、歴史家だった知識を生かし地味にも着実に成果をあげていく。
しかし、身体的にも恵まれず溌剌さも無かったクラウディウスは50歳になるまで他人から畏敬の念を持って接せられる重要性を理解できなかった。当たり前であるがその種の感覚は幼少のころから敬意を持って両親や友人に接せられていないと養えない感覚である。軽蔑に慣れた皇帝を誰も尊敬しないのは頷ける。
現在でも、自分の夫をコバカにしていながらそれを見せて育てた息子が嫁に馬鹿にされるのは当たり前なのだ。特に男の子は厳しくも敬意を払いながら育てるのがいかに大切か、夫を立てることがいかに大切かを痛烈に感じる一冊。クラウディウスとアグリッピーナが反面教師となって教えてくれる。