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ローマ亡き後の地中海世界 下
 
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ローマ亡き後の地中海世界 下 [単行本]

塩野 七生
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

キリスト教連合艦隊vs「海賊」率いるトルコ海軍。地中海の命運を決する男たちのスリリングな海戦。制海権をめぐる一千年の攻防を描く歴史巨編。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

塩野 七生
1937年7月、東京に生れる。学習院大学文学部哲学科卒業後、63年から68年にかけて、イタリアに遊びつつ学んだ。68年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。82年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。83年、菊池寛賞。92年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくみ、一年に一作のペースで執筆。93年、『ローマ人の物語1』により新潮学芸賞。99年、司馬遼太郎賞。2001年、『塩野七生ルネサンス著作集』全7巻を刊行。02年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。06年、「ローマ人の物語」第15巻を刊行し、同シリーズ完結。07年、文化功労者に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 402ページ
  • 出版社: 新潮社 (2009/01)
  • ISBN-10: 4103096314
  • ISBN-13: 978-4103096313
  • 発売日: 2009/01
  • 商品の寸法: 20.2 x 14.6 x 3.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.3  レビューをすべて見る (11件のカスタマーレビュー)
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By kensan
形式:単行本
 海賊のキリスト教世界への侵入が始まった652年以降、海賊対策に明け暮れた一千年の地中海世界の歴史です。生活の糧が得られ、生活の安全・安心を保障してくれていたパクス・ロマーナ(ローマによる平和)が崩壊した後の、海賊による脅威にさらされ続けた時代の地中海世界を主にキリスト教国側の海賊対策の視点から活写しています。庶民の安全が保障されることが産業や文化の発展に直結することを、海賊の脅威にさらされ産業や交易が衰退し文化が退化した中世の地中海世界の歴史から示している。
 附録:民族によって異なる海賊対策では、ローマ帝国、ヴェネツィア共和国、スペイン王国の海賊対策とその有効期間を比較している。現代ソマリア沖の海賊対策の有効性を推察するにも参考となる。
 著者のローマ人の物語等と同じく、いつものように一気に読める文体と地図、図、表、写真を駆使した親切な構成で長編歴史物語に没入・魅了させてくれます。
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ベネチア史 2009/2/26
形式:単行本
ある意味のベネチア史であるな。下巻ではベネチアと、オスマン、スペイン、フランスなどと国家的な関与があり、特にベネチア、オスマンのせめぎあいは読みがいがある。といっても、イタリアそれもベネチア視点というのはずっと変わらない。

この本はローマ人の物語の続編というよりもベネチア(海の都の物語)の外伝として捕らえていくといいかもしれない。日本人とは少し離れた世界の物語だが、ローマ人の物語と同じようによどみなく読み進められた。

上巻ではシチリアのイスラムの寛容、ノルマンでのイスラム・キリスト教の共存、下巻ではベネチアの貴族の娘の話と、和みの話が含まれているのが、殺伐としたこの時代のともし火だ。
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By ib_pata VINE™ メンバー
形式:単行本
 塩野さんはイタリア贔屓なのでカルロス五世というかスペインに対しては辛辣に書いています。例えば、せっかく武力でチェニスを占領しても、その土地の統治に積極的に関与しようとはせずにほったらかしにするだけとか、近視眼的な政治センスしかないとか(p.335)。

 塩野さんは意識的に省いていいるんだと思いますが、カルロス五世(在位1516-56)は大変だったですよね、イスパニア王となった翌年にはルターが『95箇条の論題』を教会の門に張り出して宗教改革をおっ始めてドイツのプロテスタント諸侯はシュマルカルデン同盟なんてのもつくってしまう。フランソワ一世に至っては、1535年にトルコと同盟まで結んで対抗してくる始末。疲れ果てたカルロス五世は最後、修道僧となって王位を息子のフェリペ二世に譲って引退するほど。その後、スペインは1557年と1560年には国家が破産するのですが、ブローデールなんかは『地中海』で、「対トルコ戦争は、スペインの狂気か?」という一章をわざわざ設けるほどの負担だったんですよね(『地中海 IV』p.122-)。

 まあ、それはさておき、レパントの海戦に関して《いずれも「海のプロフェッショナル》であることでは同じの、一方は海賊、他方は、常設の海軍を維持していた唯一の国であるヴェネチアの男たちが、初めて正々堂々と正面切って激突した、海戦であった》(p.340)というのはなるほどな、と。塩野さんはレパント後の地中海世界について拉致されたヴェネチア貴族の娘チェチリアが生んだムラート三世がトルコ帝国の皇帝になるという方向に筆を進めていきます。当時は、キリスト教徒の子どもが海賊たちに連れ去られ、改宗させられた上でトルコ社会で上昇していく例が多かったんですね。
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