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26 人中、23人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
身体障害者,
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レビュー対象商品: ロートレック荘事件 (新潮文庫) (文庫)
このトリック(と言っていいのか?)には驚きましたが、これは多くの方が触れているので、別のことを書きます。読み進んでいくうちに、誰もが感じる大きな違和感、その最大のものは、「身体障害者である、彼が、なぜ、美女たちにこんなにもてるのか?」というものです。そう感じること自体が、身体障害者差別である、と感じながら、居心地の悪さを感じながら読み進みました。 トリックが明らかになり、この居心地の悪さすら、偽善でしかないことがわかり・・・ 筒井康隆に、「ほら、これが君の心の中の差別意識だよ。」と、目の前に示されたような感じです。
52 人中、42人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
ミステリーの論法を当てはめてはいけませんっっ!,
By 電気鰻の蒲焼 (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ロートレック荘事件 (新潮文庫) (文庫)
本格ミステリーだと思い込んで読むと、読後に脳内血管がぶち切れることとなります。というか、この作品を探偵が活躍してトリックを解明するミステリーと思い込むこと自体、読む前の段階で間違えています。ラグビーとサッカーを間違えるようなものです。この作品の特徴はミステリーの材料を利用して、ミステリー的な予定調和から意図的に逸脱することにあります。その逸脱の仕方は「日本SFの最大の功労者の一人」である筒井康隆らしいものです。つまり、ミステリー的な手法から如何に飛躍するか、ということに作者の視点が向いているわけです。 ですから……「ワシはミステリーしか読まん!!!」という頑固で石頭の人は読むのを止めておきましょう。一方で「純文学だろうがSFだろうが歴史小説だろうがミステ!リーだろうがなんだって読むぜ!ようは面白きゃ何だっていいんだよ」という文化的雑食動物のあなた、この作品を読みなさい。そういう人はこの作品の面白さを理解できると思います。
44 人中、34人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
あっぱれ!筒井トリック,
By 八本王 (タイ国バンコク都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ロートレック荘事件 (新潮文庫) (文庫)
読んでいるあいだ中ずっと、モヤモヤを感じていた。 すべてを読み終えてもまだこの感覚は続いた。 理解できないわけではないが、スッキリとしないのだ。 更に解説まで読んで初めて「とんでもない事を読み落としていたのではないか」と気付き、最初から読み返す羽目となった。 不明瞭な点を確認するために作品を読み返すのは珍しい事ではない。 大抵はパラパラとページをめくり、ストーリーを思い出しながら重要な点を深く掘り下げて読む。 ところがこの作品では、一言一句たりとも疎かにできないのだ。 細心の注意を払いながら読み返していくと、出るわ出るわ、随所に散りばめられた筒井氏のトリック。 最初に読んだ時は、まったく気付かなかったのに... こうして読んで気付くのは、気が遠くなるほどの推敲を繰り返し、最初から最後まで一句たりとも矛盾の無いストーリーを創り上げた筒井氏の執念深さである。 これほどまでに計算し尽くされた完成度の高い作品を、私は他に思い浮かべることができない。 翻訳して海外に紹介されても、必ずやこのトリックは絶賛されることであろう。 私は常々筒井氏を天才だと思っていたが、その天才のレベルの高さを再認識させられた。 多作の著者にあっても、屈指の傑作であると言いたい。 また、巻末の解説についても書き加えたい。 解説と言えば、作品そっちのけで自分の知識ばかりひけらかそうとする鬱陶しい物が多いが、この解説は素晴らしい。 トリックに気付くための鍵を示しながら、決して必要以上の謎解きをしない。 必要最少限をわきまえた節度ある解説に好感を覚えた。 この解説が無ければ、あれほどまで仔細に読み返さなかったであろうし、仔細に読み返さなければ、この作品の本当の価値を見出せなかったであろう。 蛇足ではあるが、いわゆる「差別用語」が多用されている点については、後の「断筆宣言」の背景を理解していただければ、著者の意図を読み取ることができると思われる。
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