おめでとう、ジュンくん人形の下着姿見てほほをあからめるなんて、ヘンタイ街道まっしぐら、はれて、これでキミも世間に後ろ指さされるヘンタイヒッキーだ。
さて、それはともかくとしても、この作品はなにをさておいてもひきこもりアニメのはずだ。でもアニメ誌なんかを見なおしてみても、ふれられるのはツンデレ作品としてばかり。たしかに沢城・真紅は最強のツンデレキャラなのは認めるけど、でもそれをはるかに上回って重要なのは、この作品がボクの知るかぎり史上初のひきこもりを真正面からあつかったアニメなのだということ。これまでこんなにまで“まじめ”にひきこもりをとりあげて主題に使ったアニメはなかった。かなりまじめだったのは「おねてぃ」の「停滞」だけど、それ以外はせいぜい「小麦ちゃん」みたいに時事ネタ、ひどいときにはギャグでしかなかった。そりゃ、そうだ、ひきこもりみたいな深刻な問題を作品に使って、ちゃんとしたエンターテイメントを作れるかっていうと、ほんと、しり込みするのはよくわかる。でも、この作品は見事にこの2つを両立さてる。ラストのオチはたしかにありげな「逃げちゃだめだ・ひとりじゃないんだ」系でそんなにめずらしくはないけど、ジュン、真紅、のりの会話はかなりひきこもりの“いたい”ところをついているんだ。ひきこもりは割れた鏡の物語。なにかのために、なにかをする。自分のやったことでなにかが動く。ジュンが自分以外の存在という鏡を見つけて、自分の像を結びなおす作業はリアルなモデル。これを見たからって、いま現にひきこもっている人たちがどうにかなるわけじゃないかもしれないけど、ここまで誠実にひきこもりにせまったドラマを商業アニメとして作ったこと。これができた日本アニメーションの風土はずばらしい。ボクはそんな環境の中にいて、この作品と出会えたことを誇りに思うのさ。