普段、鉄道の車窓から見ていた
ローカルバスに心惹かれた著者が、
二万五〇〇〇分の一の地図を片手に、
鉄道も通わぬ「僻地」巡りの旅に出る!
中空を行くかのような尾根道や、
ミカンの段々畑に被われた岬・入江などを通って、
北海道から沖縄まで、二三の路線バスの終点を訪ねる。
そこはローカル鉄道の終点よりも鄙びた風情があった----。
現在の終点へのアクセス情報も掲載!
登録情報
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行き先は、北海道神恵内村、同別海町、同豊頃町、青森県脇野沢村、秋田県森吉町、岩手県宮古市、山形県大蔵村、栃木県黒羽町、茨城県桜川村、新潟県上川村、山梨県上野原町、長野県上村、岐阜県小坂町、石川県能登島町、三重県宮川村、京都府美山町、岡山県成羽町、島根県島根町、広島県倉橋町、高知県本川村、宮崎県南郷村、鹿児島県笠沙町、沖縄県国頭村。
内容は、地形と歴史と地元の人々との会話を軸としたいつもながらの楽しくためになる紀行文であるが、見た物、聞いた物の描写が格別にすばらしい。得意の列車よりもバスの車窓の方が美しかったのではないかと思わせるほどだ。樹々の緑や動物の鳴き声、波や風の音、空の色や谷の深さなどがあざやかに表現されている。読んでいると、いつの間にかバスに揺られている心地になってくる。地味な路線バスも見方によっては何とおもしろいものかと感心した。
この話は昭和末期のことなので、すでに十五年以上が過ぎている。ローカルバスも風景もずいぶんと様変わりしたことだろう。当時を知る恰好の読み物でもある。
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