二人の垣本伊万里。
見ためは全然違う二人ながら、同姓同名で、同じ病院に同じ怪我で通院して、生年月日が1日違い。
同じ日に来診した為に出会う事になった、二人のお話です。
初対面でその日にメアド交換した二人が、ゆっくりと歩み寄りながら、お互いの距離を縮めたいと思います。
しかしそれぞれの人には言えない秘密から、何度か離れてしまいますが、強い意志で二人で乗り越えて行こうとします。
後半は二人の間に障害となるキャラが登場しますが、もう一方の伊万里の芯の強さから、それさえも乗り越えて行きます。
読み応えは良い意味であっさりとしていて、何度も読み返したくなります。
二人の伊万里が弱い部分を、お互いに支えあって乗り越えていくシーンは、何とも言えず優しい気持ちになります。
女性しか愛せないという描写がありますが、百合的展開はこの続きがあれば見れるかなという感じ。
友情と言った方が良いかもしれません。
濃い百合を読みたいなら物足りないかもしれませんが、このお話は秀逸だと思いますので、是非読んでほしい一冊です。
水谷フーカ先生は以前に『この靴しりませんか?』という短編集を出しています。
今回は一冊丸ごとの長編ですが、『この靴しりませんか?』に良い印象を持った方には強くお勧めできます。
二人の勇気と愛情の物語。
是非一読下さい。