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ロンメル戦記 (学研M文庫)
 
 

ロンメル戦記 (学研M文庫) [単行本]

山崎 雅弘
5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

第一次大戦での山岳戦、ヒトラー総統の護衛隊長から装甲師団長へ。神出鬼没「幽霊師団」と恐れられた西方電撃戦での快進撃、「砂漠のキツネ」の異名をとったロンメル・アフリカ軍団の戦い、ノルマンディー上陸作戦から和平の模索、総統暗殺嫌疑。栄光と苦悩の全戦歴とともに、人間ロンメル52年の生涯を描く。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

山崎 雅弘
1967年、大阪生まれ。雑誌編集、ゲーム開発、測量、地図製作業務などを経て、2000年に独立。現在は雑誌『歴史群像』に戦史と現代紛争史の分析研究記事を執筆しているほか、著書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 412ページ
  • 出版社: 学習研究社 (2009/11/10)
  • ISBN-10: 4059012483
  • ISBN-13: 978-4059012481
  • 発売日: 2009/11/10
  • 商品の寸法: 15 x 10.6 x 1.8 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 4.8  レビューをすべて見る (5件のカスタマーレビュー)
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13 人中、12人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By DSSSM
形式:単行本
 私もながらくロンメル将軍のファンで、手に入る日本語の本は大体読んできたと思うのですが、今までで最も興味深く、また読みやすい本だったと言えると思います。

 山崎さんの本は、簡潔でバランスが取れている印象がありますが、この本もその例に漏れず、ロンメル将軍に関するかつての邦訳本がともすれば長すぎて分かりにくく、またロンメルへの賞賛が多いのに比べて、抑制が非常に効いて、ロンメル将軍の人間としての限界や弱点に恐れずに踏み込み、そしてそれゆえにロンメル将軍の全体像が今までで始めてはっきり見えてきた様な気さえしました。

 「伝説ではない、等身大の、ロンメル将軍へのアプローチ」とでも言いましょうか。

 山崎さんには続けて、他の将帥についての伝記もどんどん出していって欲しいと思います。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、5人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
ロンメルの戦歴や生涯については、ある程度の知識はあったものの、本書でより深く知ることができ、また内面の葛藤についても知ることができました。
いわば、「人間ロンメル」を知ったことで、彼の輪郭がよりくっきりと浮かび上がりました。
まず、購入を検討されている方が一番興味をひかれると思われる軍事作戦面について。
北アフリカでロンメルが駆使した戦術は、西欧でドイツ軍が採ったものと同質のものですが、いくつかの点で異なっていました。まず、西欧では爆撃機の打撃力で敵前線を啓開することが常道とされましたが、北アフリカではあまり当てにできず、ロンメルは敵の陣地線を内陸に大迂回することで目的を達しました。そして、西欧より北アフリカの方が補給事情が悪く、燃料を消費する攻勢作成は周囲に反対されますが、ロンメルは断固として押し切りました。
次いで性格面について。ロンメルは歯に衣着せぬ物言いをしたことから、しばしば部下の尊厳を傷つけ、深刻な対立を生むことが多々ありました。また、ヒトラーを含む上官にも直言や命令無視を行ったため、名声に反して軍部内での地歩は危ういものでした。また、度重なる同僚の戦死や無謀な命令を黙殺したことは、彼に極度のストレスを与えました。本書はこれらを捨象せず、きちんと正面から描いています。
著者の文章は達意でわかりやすく、しかし要点は外さずに的確にまとめられており、筆致も抑制が効いていて、他の著書も本書同様におすすめできます。
そういった中でも、以下のように少し皮肉が効いた箇所が私は好きですね。
「トブルク攻囲部隊に編入されていた、アフリカ特殊任務師団は、11月28日付で『第90軽アフリカ師団』へと改称したが、この名称変更は当然のことながら、戦局の推移には何の影響も及ぼさなかった」
このレビューは参考になりましたか?
12 人中、9人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
形式:単行本
この本を読んで重大なことを教えられた。自分では理解しているつもりであったが、いわゆる「電撃戦」とは何か。それは心理戦であることである。機甲部隊のスピードや戦車砲や急降下爆撃機による破壊力ではない。敵の心理こそ打撃目標なのだ。大切なことをこの本は教えてくれた。開戦当初のドイツ軍の勝利は敵の心理を打撃しかく乱することからくる。優勢な敵の戦闘力と真っ向から戦わず、敵の混乱状態に可能な限り乗ずることが重要なのだ。物理的な戦いは努めて避ける。激戦となればたとえ勝利しても、国力に限界があるドイツには不利な事態をもたらす。エル・アラメインの敗北はロンメルとDAKの敗北という次元のものではなく、電撃戦あるいはドイツ軍事思想の敗北と言えるのではないか。戦場で敵ほ奔走したロンメルも、自らの最後は思わぬことからもたらされることとなった。全く身に覚えのないヒトラー暗殺への関与から死を宣告され潔くこれに殉じた。胸にしみる最期である。彼を反ヒトラーの英雄として持ち上げようとする、歴史家や物書き、同僚(シュパイデル)たちをあの世でロンメルはどのようにみているのだろうか。彼はWW1から戦間期を含め常にドイツ人の注目の中にあった。そして現在も彼についての議論は軍事史学会のみならず、マニアの間でも絶えることはない。まだ彼の伝説も続いているかの様だ。彼の勝利した戦いのみならず、エル・アラメインからチュニジアへの後退戦闘もいずれ評価される時が来るかも知れない。
 山崎氏は参考著書に著名な旧ドイツ軍人の書物をあえて使わなかったという。おそらくカレルの著書だろう。彼の著書には多くの疑問と隠蔽があるためだそうだ。ドイツ軍事史学会においても彼の評価はあまり高くないことを知った。
 私もカレルのファンだった。時代の流れを感じる。
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