硬派なアクション映画を撮り続けたロバート・アルドルッチの作品群の中でも、極めつけに面白く、胸が熱くなる大傑作。本当に、観る度ごとに、生きる勇気を与えてくれる(笑)。アダム・サンドラーによる二度目のリメイクが昨年全米にて公開され大ヒットしたが、オリジナル版の今作に敬意を表し、酷似した作りだった事から見ても、いかに今作が優れていたか分かる。八百長で地に堕ちたフットボールのスーパースター、狡猾で権威の権化の如き刑務所長、卑劣な看守、凶悪犯だらけの囚人たち、、、刑務所内、およそ健全なスポーツマン魂とは掛け離れた世界で物語は展開するが、中盤以降、グングン熱いドラマになっていく。"何故、囚人たちは主人公を忌み嫌うのか?"そして、"何故、主人公は八百長に手を染めたのか?"。囚人チームにいつしか連帯感が生まれ、今や勝利が目標となった主人公に、刑務所長が脅しをかけ、再び八百長を迫る。その後に続くラストの45分間にも及ぶ試合の途方もない面白さと興奮を、そして、"自尊心"と"自己の復権"についての熱き感動を、是非とも堪能して欲しい。主演のバート・レイノルズは勿論、エディ・アルバート(昨年逝去、合掌)、エド・ローター、バーナデット・ピーターズその他有名無名の脇役たちにも、皆それぞれに見せ場が用意されているのが感動的だ。なお、今作は、既に何度か再販され、このSE版発売のひとつき前にも廉価版が出るが、音声解説にメイキングが付くとなれば、やはり食指が動いてしまう。アルドルッチの映画で、メイキングって初めてだしね。そして、製作会社は違えども、アルドルッチの残る熱いドラマ「北国の帝王」と「カリフォルニア・ドールズ」のDVD化を切に願う。