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37 人中、32人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
確信犯としてのナボコフ研究者の覚書,
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レビュー対象商品: ロリータ (単行本)
大久保康雄氏のものと並べながら読んだ。若島氏の翻訳の動機からいって、そうした読み方が要求されているからだ。本書はロリータを読むための本というよりは、若島氏のナボコフの文章を研究するための作品であり、氏がどうしても書き残しておきたかったものと思われる。ナボコフ研究者としてという立場が強いので、一般向け読者サービスはほとんどない。少ないながらの注釈は自分のノートということ。「不味いポテトチップス」(大久保訳)を「おいしいポテトチップス」と直訳する確信犯。また、「ツインベッドに架かっている画は一卵性双生児だった」(若島訳)とは大久保訳では「ツインベッドにはそれぞれ同じ画が架かっていた」となる。 同氏のガイド誌「乱視読者の新冒険」で新翻訳の強烈な予告編を見せられ、読み始めた。文句があるなら英文で読めって?いや、ご勘弁。
28 人中、22人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
ナボコフ研究者としての覚書,
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レビュー対象商品: ロリータ (新潮文庫) (文庫)
大久保康雄氏のものと並べながら読んだ。若島氏の翻訳の動機からいって、そうした読み方が要求されているからだ。本書はロリータを読むための本というよりは、若島氏のナボコフの文章を研究するための作品であり、氏がどうしても書き残しておきたかったものと思われる。ナボコフ研究者としてという立場が強いので、一般向け読者サービスはほとんどない。少ないながらの注釈は自分のノートということ。 「不味いポテトチップス」(大久保訳)を「おいしいポテトチップス」と直訳する確信犯。また、「ツインベッドに架かっている画は一卵性双生児だった」(若島訳)とは大久保訳では「ツインベッドにはそれぞれ同じ画が架かっていた」となる。 同氏のガイド誌「乱視読者の新冒険」で新翻訳の強烈な予告編を見せられ、読み始めた。文句があるなら英文で読めって?いや、ご勘弁。
45 人中、33人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 3.0
読書百遍義おのずからあらわる、という書なのかもしれない,
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レビュー対象商品: ロリータ (新潮文庫) (文庫)
スイス出身の文学者ハンバート・ハンバートは、思春期を迎える直前の年齢の少女に性的な情愛を抱いている。第二次大戦直前にアメリカへ渡った彼は、若い母娘の家に下宿する機会を得る。その娘こそが12歳のロリータ。彼女に近づくためにその母と結婚したハンバートは、やがてロリータをつれて二人でアメリカ横断の旅に出る…。ロリータ・コンプレックスという言葉の由来となった、ご存知「ロリータ」の新訳版文庫です。ご存知、と書いたものの、この小説の前回の翻訳にはアラが多いと聞かされていたため、今日まで手にすることをためらっていました。新しい翻訳にはかなり詳細な注釈が巻末に付されていると聞き、さらには「テヘランでロリータを読む 」(アーザル ナフィーシー /白水社)という書が話題を呼んでいることもあり、いよいよこの「ロリータ」をひも解いてみようと決意したのです。 しかし、本書は言葉遊びや謎に満ちた、やはり大変な奇書であり、十全に理解をしながら読み通すのは至難の業であるという思いが残りました。 本書巻末の注釈は物語の謎をあれもこれも解き明かしてくれているわけではなく、「どこに現れているか、各自で追ってみてほしい」とか、「なぜそうしたのか、考えてみること」といった具合に、読者が自ら積極的に謎解きに臨むことを求めています。注釈はあくまで本書理解のための補助線でしかありません。 おそらく本書は二度、三度と目を通すことによってしか、その物語を本当に味わいつくすことは叶わないのかもしれません。 ですから3つの☆印は、本書の物語や、その翻訳に対する評価ではなく、私自身の理解能力に対する評価としてのものなのです。いつの日か☆の数が4つになることがあるのかどうか。それは時間が教えてくれるでしょう。
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