凛々しく美しいロミオと、愛らしくも官能的なジュリエット。当時まだ10代だったという主演のレナード・ホワイティングとオリビア・ハッセーですが、これが原作からそのまま抜け出てきたのではないか、と思わせるほどぴったりのキャスティングなんです。
若い二人の恋は、情熱的というよりは、がむしゃらという言葉がぴったり。ところかまわず抱き合ったり、キスしたり、挙句の果てには二人の間に入った神父がもみくちゃにされるほど。出会って結末を迎えるまでわずか4日間という短い日々の中にも、精一杯愛し、想い合った刹那的な恋が、詩情たっぷりに描かれています。監督が舞台出身というだけあって、舞台である中世の町や、両家のいがみ合い、脇役のヒワイな会話までも、原作そのままに再現されています。さらに、二人の出会いや逢瀬の場面を飾るニーノ・ロータの音楽には、思わず胸がきゅぅんとなりました。(←古い表現ですが、他に言い回しがないのです)レオナルド・ディカプリオがロミオを演じた1997年のバズ・ラーマン版もエネルギッシュで楽しいですが、こちらの作品もぜひ見ておくべし!台詞、美術、キャストなど、全ての面で思いっきり酔わせてくれる傑作だと思います。