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ロマンス
 
 

ロマンス [単行本]

柳 広司
5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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商品の説明

内容(「BOOK」データベースより)

ロシア人の血を引く子爵・麻倉清彬は、殺人容疑をかけられた親友・多岐川嘉人に上野のカフェーに呼び出される。それが全ての事件のはじまりだった。華族社会で起きた殺人事件と共産主義活動家の摘発。そして、禁断の恋…。退廃と享楽に彩られた帝都の華族社会で混血の子爵・麻倉清彬が辿りついた衝撃の真実。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)

柳 広司
1967年生まれ。2001年、『黄金の灰』でデビュー。同年、『贋作「坊っちゃん」殺人事件』で朝日新人文学賞を受賞。09年、『ジョーカー・ゲーム』で吉川英治文学新人賞・日本推理作家協会賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

登録情報

  • 単行本: 270ページ
  • 出版社: 文藝春秋 (2011/04)
  • ISBN-10: 4163317503
  • ISBN-13: 978-4163317502
  • 発売日: 2011/04
  • 商品の寸法: 19 x 13 x 2.6 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 3.7  レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
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5 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By Nody トップ1000レビュアー VINE™ メンバー
ミステリとしては『ジョーカーゲーム』のような騙しの面白さは求めると期待を裏切られることとなる。
著者の主たる意図はそこにはないからだ。(とは云え『キング&クィーン』のように腰砕けになることはないのでフーダニットとしても十分及第点はクリアしている)
軍靴の響きが高くなりつつある戦前の昭和を舞台に、若き華族の葛藤を描いた心理ミステリ。
作中、挿入される蝙蝠のエピソードとロマンスという簡潔なタイトルに二重の意味が込められている。
苦悩を冷徹な仮面で覆った主人公の造形は豊かで見事。一作で葬られるには惜しい魅力的なキャラクター。
このレビューは参考になりましたか?
9 人中、6人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By INAVI トップ1000レビュアー
一発屋と呼ばれる人が、作家にもいる。爆発的な人気や評価を得た一作を世に出しながら、その後は鳴かず飛ばずとなる人のことだ。「ジョーカーゲーム」の柳広司についても、少なくともamazonのレビューアー様達の評価を真とするならば、そうなってしまったと言えなくもない(苦笑)。

しかし、「ジョーカーゲーム」以前からの彼の作風の軌跡まで踏まえるならば、「ジョーカーゲーム」の一般的な評価である知略のぶつかりあいに手に汗握る的なものが、彼の目指す本質でないことに気付くはずだ。つまり、今の彼に低い評価を下す者の多くは、ジョーカーゲームが好きなだけで、彼の作品そのものを評価していない。
そして、本作品には、「ジョーカーゲーム」が色濃く感じられる。しかし、それはトリックや知略ではなく、戦前昭和の狂気を乾き切ったニヒリズムで見ていた者、また、知略に溺れてしまう者、そして、確実に狂っていく世界そのものだ。
「この作品は、ジョーカーゲームではないですよ」と言わんばかりの、出版社の帯文句とは正反対の宣言をするかのような本作のミステリーとしての部分のアッサリ感。犯人の動機、犯人のトリック、アリバイ、事件の真相などは、非常に古典的(ベタに言えば、手垢のついた)だ。
しかし、ラストに辿り着いた者の目に映った時代の風景は、私には漱石の「それから」のラストのように感じられ、また、その者が感じたその時代への違和感が半世紀以上を超えてアリアリと伝わるものであった。

しかし、それでも☆は4つ。結構読みこんでいる時代背景を、300頁未満では充分描ききれなかった感じがあるし、部分部分では腑に落ちない関係(例えば、主な登場人物の一人と彼の部下の関係)があった。判じ物の体裁を取りながら、判じているのは事件やトリックではなく、秘められ隠された若者達の心の奥底というのは、正統だが、伝わりきらないもどかしさがある。

ところで、巻末に荷風をはじめ多くの参考としたものがあることが記されているが、実は赤化華族に関する部分は概ね史実に即していることに気付いた方はどれだけいただろうか?そのことを知る者には、ラストで登場人物の一人に起きたことは、謎解きとか筋読みとは関係なく、分かってしまうのである。ネタバレ?いやいや、そんなこといったら、歴史小説は全てネタバレになってしまう(笑)少なくとも私は、そのオチが分かっていても、作品の価値を損ねるものとは全く思わなかった。史実と本作に作者が織り込んだ差異こそが、本作の醸し出すものの一つでもあるからだ。
ちなみに、主人公の親代わりの元老にして華族の大物の老人は、西園寺公望のこと。老人だけでなく、主人公のパリ生活を通じて培われたセンスなんてのも、西園寺から引っ張ってきたもの。
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1 人中、0人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By
柳広司さんは、”知らない世界”を描いて下さるので、勉強になります。この作品も、そうでした。
”戦前の華族”は、私にとって良く分からない世界でした。その意味で、ユニークさを感じました。

また、”真犯人”も意外でした。

しかし、そこまで。

読んでいて、楽しくありませんでした。どこに行こうとしているのか、伝わってきませんでした。わくわくしなかったし、どきどきもしませんでした。
さらに、結末も、救いがなさすぎると感じました。

やはり、本には、楽しさを求めたいです。
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