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ロボトミスト 3400回ロボトミー手術を行った医師の栄光と失墜
 
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ロボトミスト 3400回ロボトミー手術を行った医師の栄光と失墜 [単行本]

ジャック エル=ハイ , 岩坂 彰
5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)

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商品の説明

内容紹介

悪魔の所業か、稀代の救世主か?
医学史上空前の論争を巻き起こした、「精神外科」の実相とその時代

医学ジャーナリスト協会最優秀作品賞受賞

20世紀に悪名を馳せた医師といえば、ナチスのヨゼフ・メンゲレについで、ウォルター・フリーマンの名が挙がるに違いない。
彼が世に広めた「ロボトミー」という手術は今もなお、この上なく悪いイメージをもって人々の心に焼きついている。
数十年前の精神病院の薄汚れた裏病棟、拘束され脳にとがった器具を突っ込まれた患者たちの
うつろな目と言葉にならないつぶやき・・・。
医療の常識を踏みにじった大ぼら吹き、金メッキのアイスピックと金づちをいつも持ち歩き、
片っ端からロボトミーを行っていった狂人。
世間のフリーマンに対するイメージはそういったものだ。フリーマンをロボトミーに踏み込ませたものは何か、
多くの医師たちがロボトミーを捨て去った後も彼がそれにこだわり続けたのはなぜか――
フリーマンの人生を探る私の旅は、自分でも気づかないうちに始まっていた。
――「はじめに」より抜粋・要約

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ロボトミー(Lobotomy)
前部前頭葉白質切截術。白質内の神経線維を外科的に切断することで、
截治性うつ病や強迫神経症、統合失調症などの精神疾患の症状改善を図る術式。
一時期世界的な隆盛を見せたが、無効例や再発例の他、
人格水準の低下や情動の障害など重大な後遺症がしばしば現れ、向精神薬の発達とともに
その適用例は減少していった。



このロボトミーの隆盛と凋落の物語は、妖しげな外科療法の先陣に立った人物の探求に留まらず、
さらに多くを描き出している。それは、何千人もの患者とその家族や、治癒する見込みのない病に冒された
人々の扱いに奮闘する、臨床医や政策担当者たちの取り組みの物語である。
またそれは、適切な対処のできない問題の解決策を模索する、外科医たちの歯切れの悪い釈明でもあるのだ。
――『サイエンティフィック・アメリカン』より

内容(「BOOK」データベースより)

悪魔の所業か、稀代の救世主か?医学史上空前の論争を巻き起こした、「精神外科」の実相とその時代。医療ジャーナリスト協会最優秀作品賞受賞。

登録情報

  • 単行本: 496ページ
  • 出版社: 武田ランダムハウスジャパン (2009/7/24)
  • ISBN-10: 4270005165
  • ISBN-13: 978-4270005163
  • 発売日: 2009/7/24
  • 商品の寸法: 18.6 x 14 x 4 cm
  • おすすめ度: 5つ星のうち 5.0  レビューをすべて見る (2件のカスタマーレビュー)
  • Amazon ベストセラー商品ランキング: 本 - 382,116位 (本のベストセラーを見る)
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14 人中、13人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By ぷく
形式:単行本
「ロボトミー」と聞くと、いやな感情がわき上がるが、実際どういうことなのかは知らなかった。まえがきを読んで、本当のところをわたしも知りたいと思った。500ページほどの大作ではあったが、実に興味深く読むことができた。

ウォルター・フリーマンの仕事に対する姿勢は紛れもないプロフェッショナルだと感じた。ただ、それは命を預かる仕事の人には当てはまらない。チャレンジ精神、功名心、失敗を恐れない前向きさは、芸術家であればプラスに働いたことだろう。しかしながら、フリーマンは芸術家ではない。

それにしても、生涯に手がけた患者すべての施術後の経過を追跡調査する姿勢には驚くばかりだ。30年以上も、患者の経過を気にしてくれる医師が一体どのくらいいるだろう。自身の施したロボトミーが、いかに患者の社会復帰に役立っているかを証明するためのデータ集め、という側面は紛れもないが、だからといって2000枚のクリスマスカードを患者に送り、返事のあった半数の患者一人一人にさらに手紙を書くその姿勢にわたしは打たれた。

実は読んでいる間、ずっと思い出していたのは夢野久作の「ドグラ・マグラ」とJ.G.バラードの「楽園への疾走」だった。マッドサイエンティストを描く点において三者は共通している。しかしながら、この本に描かれていたのは、サイエンス・フィクションではなく、紛れもない「現実」だった。その違いに最後の章「亡霊」で打ちのめされるような気持ちがした。
このレビューは参考になりましたか?
6 人中、4人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
By lm700j
形式:単行本
革新的で患者のことを思う真摯な医師であったことは分かった
初めて精神病に対して有効な治療法であるように思われたし
それで患者が社会復帰できる、というのはかなりインパクトはあったのだろう
しかし効く効かないかが相当にギャンブルである上に副作用も強い
優秀な薬が出てきたためにロボトミーは急速に廃れたけど
日本の場合(たぶん諸外国でもだろう)はいい加減な追随者が
最新のよりよい療法を模索せずにタイムラグがあるままロボトミーを続けた
あたかも治療法がないとか治療するのが面倒くさいと
患者を精神病院の座敷牢に閉じ込めて朽ち果てさせるのと同じような思考停止
またそういう問題が学会内の革新的な人間によって糾弾されるまで放置された
そっちのほうが問題といえば問題なんだろうな、とは思うな
今後の脳科学の進歩の中で安全で効果のある手術法が出てきた日のために
薬物療法以降の精神医学の問題を総括する必要があるんじゃないのか、と思った
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