石ノ森さんのヒーローものは無闇に暗い。
この本と「仮面ライダー・ブラック」
「変身忍者嵐」はもう、まったく現代の
レベルでは子供むけじゃありません。
大人むけでも、こんな突きつけ方する
フィクションは少ないと思います。
その3作の中でも、結末はともかく
主人公のロボット刑事の哀感を丁寧に
描ききったこの作品は忘れられない
傑作です。
主人公の、ロボットとして生まれたのに心は人間、
周囲からは、もっとも理解のある人にすら
どこか敬遠されながら生きねばならない、
という悲しさを、ほんのちょっとした
シーンを含めて繊細に描く、アクションとは
別の魅力もふんだんなお話です。
きっと石ノ森さんは小説の古典やギリシア神話など、
他ジャンルのフィクションを若い頃、熱心に読まれて
この作品のようなラストを描く素養を培ったのでは
ないでしょうか?
ぼくには、派手なその部分より、そこに
行きつくまでのじっくりとした描写が
魅力に映りました!!