この映画の題材となっている「ロボコン」は、前にテレビで見たことがあるが、実に地味な画面ながら、見ていると意外にエキサイティングで、そのギャップが印象的だった。
この映画は、その「ロボコン」の魅力を主軸に、無気力で、かつ協調性のない若者たちが、少しずつ成長していくさまを描いている。
実際、映画に登場するロボットたちを見ているだけでもけっこう面白く、また、ロボコンの勝敗の行方も、いつしか手に汗を握りつつ見守っていた。
登場人物たちも、みな個性的で、ダメな奴だったり嫌な奴だったりもするのだが、どこか憎めない。
そんな彼らが、自分たちなりに頑張って道を見出していく姿が、わざとらしさや押しつけがましさを排した、淡々としたストーリー展開と抑えた表現で、さわやかに描かれる。
大感動、というのではないが、いい映画を見たな、という心地よい感動が残る。
なんといっても、主演の長澤まさみの好演が光る。
また、うじきつよしの演じる、主人公の父親も、どこか子供みたいな人で微笑ましく、こういう父親だから、こんな素直な女の子に育つのかな、などと、本筋とは関係のない感想も抱いた。
このような、本筋とは関係のないところで観客にさまざまな感慨を抱かせるのも、優れた映画の特徴かもしれない。