西田浩の「ロックと共に年をとる」を読了。新聞で文化部に属する著者のロックレジェンド達とのインタビューから感じたことを好感のもてる文章で表現しています。
ロックが生まれて60数年。ロックを切り開いて来たレジェンド達も70歳近くなっています。聴き手も然り。自分も新しいバンドはもう追っかけることができず、ライブもご無沙汰。旧譜を中心に聞く毎日。でも心に響く音もないのも事実。新聞のコンサート告知広告を観ても、70年代80年代の人達が中心。ロックも新しい音楽ではなくなってきたのかもしれない、と感じることもあります。
本書の最大の盛り上がりはやはり、新聞社文化部という仕事の中で出逢ったレジェンド達とのインタビューの裏話やこぼれ話です。ぜひとも読んでいただきたい。秀逸です。その中でも、KORNのジョナサン・デイビスとの逸話が白眉です。表現者の苦悩を垣間見れます。作者は素直に「自分のぎりぎりのところで、表現をしている人間がいることへの理解が欠けていた」と反省しています。読者の私も、表現者の奥底を感じ取れた瞬間でした。
新書なので、一つ一つのエピソードはどうしても軽くなってしまいますが、興味深い話が読めるのも事実です。中高年ロックファンには必須本ではないでしょうか。