「こんにちは」すらロシア語で何と言うのか知らなかったレベルの人間のコメントです。
安いものではないのでなかなか購入に踏み切れずにいたのですが、
語学に興味があるから一度は最近話題のロゼッタストーンを試してみてもいいのではないかと思い、割引されていた時期に思い切って購入してみました。
結論から言うと、あまり馴染みのない言語の単語や基本例文を、強く印象づけて覚えてしまうには非常に有効な教材だと思います。
たとえば、「犬」を意味する「サバカ」という単語。本で学習しても覚えられるかも知れませんが、洋服を着せられたすごく印象的な顔つきの犬がパソコンの画面に大きく表示されて「サバカ」と聞こえてきたら、頭の中でこの単語がその画像と強く結び付き、一発で覚えられるし、一生忘れることがないでしょう。ポイントはこれです。画像と結び付けて音を記憶できるという点なのです。しかも何度も何度も同じ単語が出てきますから、確実に記憶に残ります。
しかもキリル文字のような、我々にあまり馴染みのない文字を、丁寧にフォニックス風に練習させてくれるところもありがたいですね。
しかも、サポートが非常にしっかりしています。(これはロシア語のソフトに限ったことではありませんが。)ソフトの起動ができずに困っていた時、土曜日なのに、質問のメールに迅速かつ的確に対応してくれました。
いっぽう、問題点が2つ。
まず1つは、日本語での説明や文法の解説などが一切ないため、そのままだと間違えて覚えてしまう可能性がある部分もあるということです。
たとえば一番最初に出てくるのが「ズドラーストヴィチェ」(こんにちは)ですが、最初に出てくる画面の人が挨拶しながら言っているのですから、この意味が「こんにちは」なのかそれとも「はじめまして」なのか、悩んでしまいました。
また、途中で「友達」を意味する語句が「兄」ともとれる箇所も。
外国語の学習の方法を人間が母国語を習得する過程に近づけるというロゼッタストーンの方針はたいへん良いとは思いますが、それをパソコンだけでやるというところに難しさがあると思うのです。なぜなら、人間が母国語を習得する過程でお手本となるのは人間であり、赤ちゃんが理解できない時には、言葉を替えてみたり身振り手振りを交えたりして、人間がその子に理解できるようなやり方で臨機応変に教えてくれるからです。パソコンにはそれができません。なので個人的には要所要所に簡単な解説をつけてくれた方がむしろ良いと思います。
ですから、初学者用の辞書と、簡単な文法解説書も併せて用意しておくと安心です。これらがあれば、意味がよく分からない時、調べてみることですっきり整理して頭に入れることができます。
2つ目は、付属のヘッドホンの音質があまり良くないこと。フィット感の悪さなどは何とか我慢できるとしても、馴染みのない言語の子音が聞き取りにくいことがあるのは難点です。
ですから、ソニーのDR-350などを用意すると良いと思います。これに替えると子音が俄然聞き取りやすくなり、発音の真似も楽になりました。
総じて、自分のペースで楽しくゲームのような感覚で進められ、強烈に記憶に残り、ネイティブスピーカーとオンラインで話す機会も得られるこの教材は、本当にありがたい存在であると思います。レベル5までそろえても5万円前後で手に入るのなら、制作した人たちの手間を考えると決して高くはないと思います。おすすめです。