発売されたのは二年前で、今これを書いてもどれほどの人が読むか分からないが、良作なので書く。
本州から遠く離れた、自然にあふれる島で暮らす少年達と、流れ星を追う女性との邂逅を描く。
行き違いや憤りや悔しさや憧れに満ちた少年のまっすぐな心の描写と、感覚に強く訴える表情の優しい線が魅力的。
さまざまの別れをもたらす島の再開発に対して、やり場のない怒りを持ち、「流れ星は宇宙からのメッセージ」という言葉を絵空事だと否定する主人公が子供で、その存在を幼少期からずっと信じ、純真な心を失うことなく待ち続けている女性が大人という対比がとても美しい。
展開は少し急いでおり、謎は最後まですべて明かされることはないが、出てくる風景や人物、心情に一つ一つ共感を感じてしまう優しい物語なので、ぜひ手にとって欲しい。