元から犯人探しがメイン・ストーリーではなく、それ故、その正体に簡単に思い至るとしても、
犯人のフリーメーソンの(非会員には)奇怪に見える入会・昇格儀式を逆手にとっての謀略に関しては納得もいくし、
刺青だらけの外観とともに、殺害を躊躇せぬ、その狡猾な、ぶっ飛んだ怪物ぶりも結構楽しめる。
問題は、皆のお待ちかねの本筋の”謎とき”の部分なのだが、これが前作ではダ・ウ゛ィンチ、キリスト絡みルーブル博物館と、我々にも
非常におなじみの題材で、物語にいとも簡単に没入して読了出来たのだが...
−今回は、いったい何を探していたのか、犯人がこんな物の秘密を知って、いったいどうしようとしたのか、
いや、そもそもフリーメーソンが、こんなものを何故ここまで封印したのか、イヤ、隠したいなら別に小型ピラミッドに、
その手がかりを残す 必要もなかっただろうに...ちょと納得できない。
物語の枠組みの基本が納得できないので、結局最後にカタルシスは訪れなかった。
余談だがこの最後のオチは、あの都市伝説男ブラッド・メルツアー「偽りの書」に似ていると思うのだが...
(あのオチにもズッコケたが...)
−薔薇十字団、シュライン会、 イースタン・スター結社 種々秘密結社の名前を出しては、興味をつないでいくので、
話の持って行き方が旨いと言えば旨いのだが、結局 本筋とは関係のない物ばかり。
−それから”サトー”
この人が最初から、事態を皆に旨く説明していれば、死なずにすんだ捜査官もいたはずで、
反省(?)して欲しい。
ドル札に印刷されたピラミッド、坂本龍馬の黒幕グラバーがフリーメーソンのメンバーだった事実、
これらは最近の「都市伝説」話の中で知った話なのだが、
そういえば、ダン・ブラウンてッ、UFOの話(デセプション・ポイント?)「ダ・ウ゛ィンチ・コード」「ロスト・シンボル」と都市伝説話を
壮大に膨らませる作家というイメージになって来た...