【概要】
HRインスティテュート定番の装丁・体裁&内容の本。
本書の主張はは以下の3×3のポイントに尽きる。
3つの思考法:「ゼロベース思考」「フレームワーク思考」「オプション思考」
3つの基盤スキル:「コミットメント」「ストラクチャー」「コンセプト」
3つのツール:「ロジックツリー」「マトリックス」「プロセス」
この9つを解説した後に、「戦略シナリオ」「ビジネスミーティング」「プレゼンテーション」での活用例を示す、という構成になっている。
【コメント】
本書は、ロジカルシンキングについて最初に知るための本ではない。各々のツールに関する説明も必ずしも丁寧でないし、登場する事例も経営用語(特にカタカナ語)についてある程度知識がなければ読みにくいと思う。
本書の中には、多種類のチャートが例示されている。それぞれのチャートは必ずしも中身まで書き込まれていないが、ロジカルシンキングのツールや表現方法を数多く仕入れたいのであれば、役に立つだろう。
私が本書に特に共感を持ったのは、ロジカルシンキングはそれを育む組織文化がもっとも重要だ、という主張である。ロジカルな人は、ロジカルな文化が育てるのだ。ロジカルに質問し、ロジカルに考える。この誰にでもできることが日常行動になって初めて、ロジカルシンキングが組織に定着する。何も特別なツール・手法によってロジカルシンキングは成り立っているのではない。
個人的にはこのことを認識できたことだけでも本書は価値があった。