日露交渉史の原形
-歴史という大きな枠の中で、日本とのかかわりにおけるロシアを見る。
クルーゼンシュテルンの世界航海日誌におけるロシアの様子、シベリアの食糧問題解決のためにレザノフが日本に派遣されて、交渉に失敗し、そのレザノフが報復に日本の北辺を襲撃させたフヴォストフ大尉事件。それに反応した日本が起こしたゴローニン少佐事件など、世界史・日本史の背景に富んでいて興味深い内容だった。
北方領土についての記述になるほどと思わされた。
-クリミア半島のヤルタの保養地でアメリカのローズヴェルトがソ連を対日戦に引き込むべくスターリンに説いていた。モンゴルと千島列島とが等価値であるように並んで記され、アジアにおける戦後領域が決められた。もし千島列島が返還されるとしたら、モンゴル高原も中国が要求した場合に返還せざるを得なくなる。
だから、ロシアは日本に北方領土を返せない。と言っているように読めた。この話は受験生時代に聞いた覚えがあったのだけど、改めて知ると、やっぱり新鮮だ。本ってそういう点でうれしい。