一味違った、とタイトルで書いてしまいましたが、自分はそれほどMMORPGの世界に入り込んでしまうという
タイプの話を読んできたわけではありません。
有名どころをいくつかと小説投稿サイトにあるものを数点、途中でギブアップしたりもしながら読んだ程度です。
その少ない似たものの読書履歴と比べて、ログ・ホライズンには一味違った魅力があります
まずMMOということで話の中心人物となる主人公以外にも多くの人々が同様にゲームに取りこまれます
ここまでは基本的に他でも一緒ですが、ログ・ホライズンではそれら主人公以外の人物にも焦点が当たることが多く
ただのゲームではなく「MMO」に取りこまれたのだ、という利点を活かしているなと思えました
今のところ悪役側に焦点が当たることがほぼないのが残念ではありますが、今後の楽しみとも言えると思います
次にゲーム内のNPCにも人格を与え、より現実的な世界を作っていること
NPCとしての行動にもゲーム時では知る由もなかったNPC間による理屈が与えられ、感情を持ち、活き活きとしています
特に上に書いた「主人公以外にも焦点が当たる」というのがこのNPCも含まれている為、リアルさを感じることが出来るでしょう
またこの設定がこの世界で生きる為にまるで現実社会のようにさまざまに動く「プレイヤー=冒険者」たちを
善くも悪くもNPCが意識し、こちらも現実社会であるかのように接触してくるという展開を作り出していると言えるのではないでしょうか
冒険よりもなんというか人間が主眼になっていると感じられました
最後にそこまで現実感を与える世界観を作っておきながら、主人公を含めこのゲームに囚われた「プレイヤー」は
ゲームの時と同様に死んでも復活します(もっとも5巻以前に明らかになったようにリスクはありますが)
ゲームなのだという異世界感を決してなくさず、且つ現実感を増していく「プレイヤー」の生活
読みながら頭の中でそのせめぎ合いを楽しむのもこのシリーズの魅力だと思います
逆にRPGに付きものの戦闘という分野では若干量の不足を感じられることもありますが、質はなかなかのものです
さて、そのログ・ホライズンの5巻
日曜日というように、大きな事件を潜り抜けてきたシロエ達のお休みのような話となっています
お休みとはいってもぐうたらあり恋あり失意あり策謀ありのとても波乱万丈なものですが
中心となるのはシロエの近くにいる二人の女子の心の動き
そして賑やかで平和なアキバにソロソロと忍び寄る不気味な動き
どちらも今後の展開に大きな影響を与えるもので、見逃せない日曜日となっています
Web版と比べても加筆や修正が多く、可愛らしい絵が物語を彩ってくれています
絵についてはカラーが少ないのだけが残念?
残念ついでに、終盤に一気に物語が動く予兆が見られるのですが、その動きがこの巻の序盤
しかも文字数の少ない2行のみとなってしまっていて、最後のところがかなり唐突に感じられてしまいます
Web版も読んでいる為修正に気づかず読み飛ばしている可能性もありますが・・・
ともかくそこだけが話の流れで少し残念でした
もう一つの代表作が有名となっておりますが、こちらのシリーズも損をしない出来になっている為おすすめです