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39 人中、35人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 4.0
科学の心・甦る100年前の名講演,
By
レビュー対象商品: ロウソクの科学 (角川文庫) (文庫)
1861年にロンドンで行われた、このファラデーの講演の記録を読むとき、私は当時の聴衆に対する羨望の念を禁じ得ません。今から100年以上も昔に、実験を交えたこの講演を聴いた少年少女たちは、どれほどの感銘を受けたことでしょうか。聴衆に探究心を持たせ、考えさせつつ進められた講演は、単に知識を伝えるものにとどまらず、自然科学の本質に迫るものとなっています。
19 人中、15人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
プラクティカルな「ロウソクの科学」の読み方,
By Hironobu SUZUKI (東京渋谷区) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ロウソクの科学 (角川文庫) (文庫)
本書はマイケル・ファラデーが1861年のクリスマス休暇にロンドンの王立研究所で行った講演記録(6回分)である。クリスマス講演は王侯貴族から一般市民の子どもまであらゆる階層の人々が聞きにきたそうだ。オリジナルのタイトルThe Chemical History of a Candleが示すように、ロウソクという身近なものを入り口として化学の歴史を紐解いている。今日的なテキストとして本書を見るならば、それは「チュートリアル」である。前提となる知識を持たない対象者に対し、最初から一歩一歩説明していくテクニックをこの本から学ぶことができる。もしあなたがテクニカルライターを目指すなら、この本は目を通すべきである。初学者向けの解説書を書く者も同様である。もちろん教員を目指す者も、導入部からそのようにステップを踏み、話を展開していくというテクニックを学ぶことができる。ビジネスシーンでもこのテクニックは役に立つ。それは前提知識を要求しないプレゼンテーション資料の作り方とそのパフォーマンスの方法だ。一見、化学方面を志す人たちの教科書のように思える本書であるが、実はコミュニケーションやプレゼンテーションのテキストとして非常にプラクティカルに活用できる万民向けの名著なのである。
14 人中、11人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
「私たちがいま学ぼうとしているのは、事物の一般的なしくみだけなのです。」,
By TAMADON (大阪府) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: ロウソクの科学 (角川文庫) (文庫)
もし、小さな子どもに次の質問をされたら、どう答えますか?−「ねえ、どうしてロウソクは燃え続けられるの?」 あなたならどうします? ロウソクなんだから燃えるのは当たり前、と適当に言いくるめますか?無視しますか? それとも真剣に「ロウソクのなかの炭素に空気中の酸素が結びついて…」と、 きちんと答えようとしますか? この本には難しい原理は出てきません。 なぜならロウソクの燃焼という現象は、科学的には単純な反応だから。 この本の“登場人物”も水素、酸素、炭素だけ。あとゲストに窒素かな。 それらがくっついたり別れたりしてドラマができる。 「この宇宙を支配している法則のうち、ロウソクの話とかかわりのないものはないほどです。」 身近なロウソクを題材に取上げ、そこから各元素がもつ絶妙な役割分担について教えてくれ、 果ては生命活動としての燃焼=呼吸にまで話は及ぶ。 そして「すべての物事は、それにふさわしく適正に進行するのです。」で締めくくる。 地球上の根源的な法則――物事には一つひとつ意味があり、それらが有機的に集まって大きな力となる―― 科学の領域に限らず、私たち人間の日常生活にも応用できるが、 1本のロウソクから話を展開して引きつけるファラデーの独創性には脱帽する。 ファラデーの話は、CO2削減など現代社会の抱える課題にもつながる。 世の親たちもマスコミからの受け売り情報だけで子どもにエラそうに能書き言う前に、 子どもと同じ目の高さから“科学”してみてはいかが?
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