私は、少年少女版を小学生の時に読みましたが、この非要約版を、大人になってから、むさぼる様に読みました。
少年少女版は、短く要約され過ぎていて、この作品の、本当の魅力が、全部伝わる訳ではありません。
ただ、非要約版は、非常に長編ですが、それでも、寝食を忘れて読み進んでしまいました。
非要約版には、細部にまで、深い味わいが、散りばめられています。
テーマは非常に重いです。
しかし、物語の展開が、ダイナミックで、引き込まれます。
長編であるため、色々な場面があり過ぎて、主人公ジャンは、どこに行ってしまったのか? と思う事もありました。
ところが、、、です。この物語では、いつもジャンが、ワンテンポ遅れて登場し、物語を引き締めます。
長編作品であるのに、これだけのまとまりは、超名作にふさわしいです。
根底に流れているのは、キリスト教的博愛です。
冒頭の有名な、銀の食器を盗む場面を含め、こんなに寛容な話はあるでしょうか?
また、その後のジャンの行動を見ると、それまでの彼の罪など、とうに償われてしまっているはずです。
しかし、彼自身が、それにこだわり続けるところに、「罪の文化」の一端を見ます。
そして、最終部分は、涙無しには読めません。
どなたにも、少年少女版よりも、この非要約版をおすすめします。
魅力十分な内容なので、比較的短時間で、読了出来ます。
また、和訳も自然で、非常に読みやすいです。