舞台ではしばしばある事だが、映画作品で劇場内が温かい空気で溢れ、一体感を感じる事は滅多にありませんよね。この『レミーのおいしいレストラン』は久々にその空気を味わえる作品だった。
特典にも収録されている『リフテッド』とゆう短編が本編前に上映されたのだが、そこでまず空気が和らいだ。それからは、誰もが遠慮せずクスクスと笑い、時に見入って笑みがこぼれ場内が温かく幸せな空気で包まれていた。なかなか出会えない光景だと思う。
家庭内で観ても同じ。観終わった後には、自然と顔がほころんでしまう。
照明を落としたその画は、レストランの雰囲気。美味しそうな皿が並ぶ。食材もそのまま食べてしまいたくなる位。セーヌ川の街灯に照らされた靄の色階調も素晴らしい。
良いバケットを選ぶシーンでの、バリバリとゆう音・・・。焼きたての香ばしいフランスパンの香りが目の前に広がる様。
冷酷な料理評論家のこころを溶かした温野菜料理・ラタトゥーユの精細感。
Blu-ray『カーズ』同様、 本編を再生しながら絵コンテ・ドキュメンタリーなどが楽しめる「シネマナビゲーション」も良い。未公開ショットでは、モノトーン映像で悲しいヴァイオリンの音色をバックに削除シーンを担当したアニメーターたちが、カットされて悲しいよと訴える。なんともユーモアあふれた特典映像。ディズニーもやるな。料理ゲームも楽しく、性別・年代問わず隅々までほっこりとした幸せな気持ちにさせてくれる。
観終わった後には、必ず小さなビストロを訪れたくなるはず。レミーが楽しそうに厨房で一皿一皿を作ってくれているところを想像しながら。