主役は一応表題の「レディ・シノワズリ」ということになるのでしょうけど、お話はウィリアム・エヴァレットというイギリス貴族の少年視点で語られます。レディ・シノワズリという名前も彼がつけたもので、実際の「彼女」はたびたび名前を変えて現れます。でも金髪の妙齢の美女でいつもチャイナドレスを着ています。中国骨董によくかかわって来ますが、骨董詐欺まがいのことをしてみたり、かと思えば経済的に困っている人の骨董品を買い上げて助けてあげたりと本意のわからない所があります。さらにウィリアムは成長するのに彼女は年をとらなかったり、虎(実体ではない?)を連れていたりと謎は深まるばかりです。
この1冊にレディ・シノワズリのお話が6本掲載されていて、どれも読みきりです。1本だけ、語り手がウィリアムではないお話もあります。プラスあとがきが2ページ。
まだ1巻なのでこれから明かされていくこともあるのでしょうけど、どうも「彼女」の謎はミステリーなままで終わりそうな気がします。