前に出たMARBLE BOOKSの伝記本よりは、遥かに情報量も多い上、「Lady Gaga」という存在について色々な視点から深く追求している。その点ではとても評価出来るし、彼女のファンには充分おすすめ出来るだけの内容にはなっているが、個人的に、成功の兆しが見え始める中盤から、後半にかけて物足りなかった。
その主な理由としては、RedOneについての記述が一回も無かったことが一番大きい。Rob FusariやLady Starlight、Wendy Starlandなど、ガガがブレイクする前に関わった人物の、ガガとの関係の記述は、少し冗長だと言っていいほど多いが、それ以降、つまりブレイク直前からブレイク後に掛けて関わった人物である、RedOneの記述が本当に一回も出てこなかったのだ。
何か事情があったのかは知らないが、ガガが成功に導いた人物の中でも、かなり重要な人物の一人であり、同時にガガの音楽に一番深く関わっているRedOneについての記述が一回もないのはまずい。Fusariと仕事の関係を切ったところから、RedOneと出会って意気投合し、アルバムを作って、シングルを出し成功するという流れが、RedOneについての記述がないせいで、非常に説明不足になっている。
少なくとも、友人の紹介を介して初めて出会ったときのエピソードや、その後意気投合して共同制作した"Just Dance" "Poker Face"などのエピソードは入れて欲しかった。また、ブレイク以降の情報は、RedOne以外のことについても足りなかった気がする。前半に沢山のエピソードを、あれだけ一つ一つ丁寧に、かなりのボリュームで書いたのだから後半も手を抜かずに、ブレイク直前から本格的ブレイクをするまでも、もっと一つ一つ丁寧に、そして時には彼女自身の言葉を織り交ぜながら、書いて欲しかったものだ。