登録情報
|
いずれも長編、くどい程丁寧でエンジニアの様に細やかなデッサン、時に関を切る情熱に いささか持て余す事もあったのですが、昨日読み終えた“レディ・ジョーカー”はすごかった。1997年出版のようですが いよいよ映画化されましたね。正に日本のミステリーNo1と言えましょう。読まれてない方は是非読まれたらと思います。
文庫版“マークスの山”の解説でどなたかが“高村は日本のドスイトエフスキーだ”と賞賛されていましたが、その通りです。
社会と人間の深淵を見つめ尽くす眼力、一言一句ゆるがせにせず語り尽くす筆力に酔わされました。
何故か“ジョーカー”を引かされた善良で優しい男達が突きつけた企業と社会への挑戦状、業界一のガリバー企業“日之出麦酒”城山社長の誘拐。事件は思わぬ方向に展開する、金融暴力・総会屋・政治ゴロ、闇の世界が暗躍する。
それにしても大企業・警察と言った大きな組織で働く人々を見直しました。
日之出麦酒城山社長の誠実で確かな実行力、加納検事の優しさ、そして迫り来る孤独に耐えてなお地上に立つ会田刑事の凛として涼やかな目。誠実故に苦しむ魂の咆哮、葛藤。
高村さんはクリスチャンでしょうか?基調に流れる“神は存在し給うか”の旋律は正にドストエフスキーも奏でた物でした。
私が今まで高村作品をよく理解出来なかったのは私の感性が高村さんの余りにも大きな感性に追い付けなかったのだと思い知らされました。
|
この商品のクチコミ一覧
クチコミを検索
|
関連するクチコミ一覧
|
|
|
|