ハリウッドで作ったという意味ではありません。欧米人向けという意味です。
漢(おとこ)達の物語ではなくなってしまいました。クールで頭の切れる美男と色っぽい美女、そして戦闘。何だかね。
ただし、良く知っている三国志とは別の物語『レッド・クリフ』として観れば、それなりにおもしろかった。三国志を見事に女の物語に仕上げています。静の小喬と動の孫尚香が主役の物語。色気とユーモアと愛と戦い、単純明快、勧善懲悪。欧米人向けというのは、そういうことです。
でもやっぱり三国志は漢の物語でしょう。他の方のレビューを見ても、これほど評価にバラつきがあることもめずらしいですね。
私の本音としては、全体に致命的なほど緊張感がない。
確かに壮大なスケールだが、なぜ美しく撮ろうとするのか、例えば戦闘シーンでは派手に血飛沫が上がるけれど痛みが伝わらない、だからただ気持ち悪い。赤壁でのCGは苦笑もの。孔明は知略をもって呉と魏を戦わせようとするのだが、それが周瑜との琴の合奏だとしたら笑い種にもならない。更に三国志では妻であってさえ、女性は持ち物の一つで人質や戦利品であり、表舞台に出ることはない。まして孫尚香は姫君であり、いくら男勝りであっても、それは自国内のこと。
そして何よりも驚いたのは、ラストシーン。曹操が小喬追っかけてて捕まっちゃったよ。捕まえたら首を撥ねなきゃ、立ち去れっ!って何なの。パート3とかパート4とか狙ってるの?と思わせる。これなら、ぼろぼろになって狂うほどに敗走したほうがどれだけましか。
この映画の評価は見方によって変わります。レッド・クリフなら☆4つ。三国志なら☆1つも厳しい。でも小喬は本当に美しかったので、☆3つで妥協。