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2 人中、2人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
思い出の作品,
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レビュー対象商品: レダ1 (ハヤカワ文庫JA) (文庫)
科学が発達しすぎた未来社会を舞台にした物語です。この社会の中では、人々は人工授精によって生み出され、人はあらゆる選択肢を与えられて 育ち、個人の選択が最大限に尊重される一方で、友情や恋愛、セックスまでが 完全にシステム化されて、ひととひととが極度に分断されています。 人はもはや恋愛に傷つくこともないかわりに、恋愛の原始的な喜びを 知らないままに過ごしています。 この歪んだユートピアに生まれた平凡な主人公イブが、ふとしたきっかけから、 レダという謎めいた女性を恋人とし、喜びやそれに倍する悲しみ、苦しみといった 普通の市民が知りえない本当の感情を知り、成長し、このユートピアを 出ていく決意をするまでを描いた物語です。 私の青春時代の思い出の作品で、ローティーンからハイティーンにかわるころ、 何度となく読み返しました。自分の生き方を良くも悪くも決定づけた作品で、 今まで旧版を高校から大学、大学から社会人になり、なんども引っ越しを するたびに持ってきたものです。 今回新たに再発行されて、手に取りやすくなりました。今となっては古臭い ステレオタイプの男女論に基づいており、肯定しがたい点もありますが、 計算されつくした美しい文章で、生きることのすばらしさ、 自分のことでさえままならない人間というもののしんどさが描かれれています。 若い人にぜひ読んでほしい。
1 人中、1人の方が、「このレビューが参考になった」と投票しています。
5つ星のうち 5.0
きっとレダはグインサーガのシルヴィアに似ている。,
By みちかぶら (東京都) - レビューをすべて見る
レビュー対象商品: レダ1 (ハヤカワ文庫JA) (文庫)
深いSFファンタジー。新装版が出たと聞いて「レダ」を改めて読んだ。 20年近く前の学生のころ一度読み、ただその世界観に圧倒された。 再読した今は、「こんなに深い物語だったなんて」と さらに圧倒されている。 近未来の理想社会、その拠って建つ思想(個人と社会の2元論)、「生きる」ということ、 社会の秩序ということ、たくさんの思想がいっぱいに詰め込まれている作品。 私はレダに惹かれてしまう。 自由奔放で、くるくると機嫌が変わる幼女のようなage36。 どこまでも快楽を求めるかと思えば 毎夜死ぬことが怖くて泣き、アウラに慰められて生きる。 常にあやうい、いとおしい存在。 きっとレダはグインサーガのシルヴィアに似ている。 レダが社会に適応できなかったのは、 「フラスコ・ベビー」じゃなかったからなのだろうか。 イヴが想いをめぐらせるように、私も想う、 「なぜ僕は僕なのだろう」 「なぜ自分は自分なのだろう」 そしてイヴはひとり自分の道を選ぶ。 そう、あのシティ、ファー・イースト30で、 本当に自由意志で生きることを選んでいる人間なんて ほんの一握り。 イヴは選んだのだ。
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