よく、プロレスは八百長である、という論を聞くことがあります。
しかしながら、ブレット(主人公、当時WWE世界ヘビー級王者)の作中での言葉を借りるのならば、
「プロレスは虚構の世界だ。でも、レスラーはリアル(現実)なんだよ」
ということではないでしょうか。
“人間”ブレット・ハートと、“ヒットマン”ブレット・ハートとの間で揺れる彼の心情が良く描き出されていると思います。
この作品の中では、彼が100%正義として扱われています。
しかしもちろん、彼の視点からだけではなく、ビンス(WWEオーナー)の視点から見た風景もまた、重要になるでしょう。
ビンスは、ブレットのことを「裏切り者」と断言しています。
確かに、彼の視点から見れば裏切り者なのです。だって、WWEとWCW(ブレットが後に移籍したWWEのライバル団体)を天秤にかけた上、
月曜TV戦争と呼ばれた潰し合いの最中に移籍しようというのですから。
ビンスが怒っても当然でしょう。
しかし、そういった人と人とのせめぎ合いこそが、この作品に描かれている事実でもあります。
この作品は、プロレスファンが見れば面白い、というものではありません。
私の友人で、格闘技といえばK-1という男がいたのですが、彼に「絶対面白いから」といって見せたところ、今ではすっかりWWEにハマっています。
K-1も相変わらず見ていますが。
最後までお読みいただいてありがとうございました。
私としては、是非多くの人にコレを見てもらいたいと思っています。
プロレスには、TVの中だけで繰り広げられる世界のほかに、こういう世界もあるのだということを知っていただくために。