うまい店、安い店、色んな人が良いという店の情報はネットであふれている。そのような時代にレストランが生き残るのは難しい。かといって、この本はそのような苦境や生き残りのすべを書くことに主な目的があてられているわけではない。
著者はレストランジャーナリストと名乗っているが、レストランという「文化」を育て守って行こうと考えている。よって、デンマークの「ノマ」についても、国内のレストランを紹介するにしても、単に「うまい」という切り口のみではなく、そのあり方(食材、味付け、接客の考え方、椅子やテーブル、ワインやミネラルウォーターの提供の仕方など)に焦点をあてている。未来のレストランとはどうあるべきか、良いレストランとはどのようなものか。店のサイズ、ポリシーなどの考察が実例を通してなされている。(筆者の考えにそったスタイルのレストランの紹介も後半についている)
素人の口コミとは違うレベルでのレストラン批評があるということを示そうとしており、それはかなり成功していると感じられた。