「過去のツアー史上最低のMC」と卓球は自嘲するが、それはもしかしたらライブの内容そのものへの絶対的な自信からきているものかもしれない、と思った。下品でゆるくて、ときに観客を置き去りにする喋りと、圧倒的なサービス精神に満ちたライブ本編とは実は絶妙なバランスがとれている。
「昔のこの曲をやりたい」
「この曲にはCGの映像が欲しい」
「この曲にはレーザー光線が欲しい」
アーティストの要望を叶える周りの人々-サポートメンバーのKAGAMI、楽器担当の牛尾、映像のDEVICEGIRLSをはじめとしたスタッフは、誰もが凄い専門的スキルの持ち主であるだけでなく、電気グルーヴの大ファンである、ということがこのDVDを観ていると伝わってくる。そんな電気の大ファンたちが「こんな電気グルーヴがかっこいい」という思いで作り上げたライブなのだから、観ている側も楽しくないはずがない。
「J-POP」「YELLOW」の2枚のアルバムが、素材として以外はゲストを招かず、極めてストイックに作られたことがうまく反作用して、ライブではどうぞ好きに祭り上げてくれ、といわんばかりにサポートをする側の解釈に任せられた感がある。
ディスコからアシッドハウスに戻りつつある音作り、敢えて進化ではなく原点回帰した曲、フルコーラス歌って興奮を煽る曲とワンコーラスだけで飽きる前に切り上げる曲など、細かい見所が満載。